小学生の頃の私は

50mで9秒程度。





中学でも8秒後半。








短距離が遅い男は基本的にモテない(笑








足が速い子は

特にトレーニングしなくても速かった。



走り方なんて教わらなくても

陸上部に入らなくても速い子は速かった。






生まれ持った体力的な能力の差はある。








もう随分前になるが

子供が3人いる女性とお付き合いしていた時期があって



出会った頃


長女が小学校4年生

長男が5歳

次男が4歳だった。





びっくりしたのは

男の子ふたりの筋力差。




同じ両親から生まれたのに

びっくりするくらい体に差があった。





長男は普通の子。


特に太っているわけでもないが

色白で攻撃的だけど甘えてよく泣く。







次男は


浅黒く

なんとすでに腹筋が割れていた(笑


上腕に力こぶもできる4歳児(笑





左右を大人が手をつなぐと



吊り輪で体操選手がやるように

軽々と逆上がりをやってのける。



勢いをつけずに

腹筋と腕力だけで。



まさにサルそのもの(笑







長男は


勢いをつけても

いくら頑張ってもできなかった。






誰も

何も教えていないのに



吊り輪で逆上がりが軽々とできるんだ。







人ってこんなに違うんだと

初めて知った。








高校で

ゴルフ部に入り



ひたすら走らされた。



苦手だった

走るという行為。





部員の中でいつもビリ。



週に3日は10kmがあり

とにかく毎日毎日走る日々。




短距離のトレーニングは特にやらなかったが

ひたすら長距離を走らされた。





最初は本当に辛く憂鬱な部活だった。

いつ辞めようかいつ辞めようかと思う毎日。






部員の中ではビリだった私は

気付いたら体育の持久走ではクラスでも上位に入るようになった。



6分かかっていた1500mは

気付いたら5分台になり

やがて4分台で走れるようになった。





体育測定が大嫌いだった虚弱体質児は

いつしか運動能力はどんどん上がっていき


走ることが好きになり

身体を鍛えることが楽しくなり



自分の能力が

どんどん上がっていくことで自信を持てるようになった。





2年生になり

自主トレをするようになった。




部活が終わって帰宅してから

毎日走るようになった。



夜8時頃から1時間程度

海辺を走るようになった。




もう走ることは苦しくなかった。

いや、むしろ楽しかった。



肺が痛くなくなり

動悸もどんどん小さくなり

呼吸の方法も覚え



足が前に前にと出るようになった。








気付いたら

1000人以上居る校内の
マラソン大会でも上位に入るようになり

地元自治体の駅伝の
学校選抜のメンバーに選ばれるまでになった。




ゴルフ部の中でも2番目に速くなり
(ひとり学校でトップクラスがいたので(笑))


人ってこんなに変われるんだということを知った。








恋愛とは縁のなかった中学時代と違って

高校になると一丁前に彼女なんて呼べる恋人もでき(笑



私の人生が大きく変わった時期はいつか?

と問われると



その頃だと胸を張って言える。








生まれ持ったフィジカルは

どうにもならない。




病弱であっても


五体満足に生まれてこれただけで

きっとうんと幸せなんだとも思う。





そこから先は

自分次第なんだ。









ゴルフだって同じだ。



大人になっても

自分の限界を決める癖は何も変わらない。



身長

筋力

運動経験

性別



すべてひっくるめて

自分の肉体的能力がどうなのかを自分で決めつける大人達。








やることもせず


やらずにできない言い訳を並べる大人達。








もし私が

高校に入っても何もしなかったら?

何もやっていなかったら?









想像するだけでゾッとする。










自分で決めたゴルフ部への入部が

肉体も精神も大きく変わるきっかけになった。



もちろん辞めずに必死に頑張った結果ではある。

それは間違いない。







でも


それは能力とは何も関係がない。










生まれ持ったモノは

決して人並み外れたものは何もない。




顔は残念だし(笑

身体も小さいし筋力も人より劣っていたし

走るの遅かったし(笑







アベレージ以下な?フィジカルでも

クラブを握って1年ほどで

バックティーから70台を出せるようになったのは




生まれ持ったセンスや

人より優れた能力があったからではない。


特別な理論を学んだわけでもなければ

自分に最適な道具を使ったからでもない。








やったことは3つだけ。




基礎の反復と走ること

そして試合。





あえてもうひとつ加えるとしたら

伝統校というプライドかな?






プロを数多く輩出し





当時

東京の社会人アマチュアゴルファーですら学校名を知っていた




その中で




それだけのレベルでゴルフができたこと。









能力というものがもしあるなら

私は人並み以下だったのは間違いない。




肉体的に恵まれているものなど何一つなかったから。







デジカメもスマホもなく

自分のスイング動画なんて見ることすらできなかった時代。



パーシモンヘッドの

スチールシャフトの


43インチのドライバー。



もちろんUTなどない時代で

アイアンは全部マッスルバック。


AWやPSなんてもちろんない。





シャフトだって今のDMGレベルの

重くて硬いものばかり。


カーボンシャフトや軽量スチールなんてあるはずもない(笑





15,6歳の子供でも

大人のそんなクラブを使うしかなかった時代。





パターだってそうだ。

化け物のようなでかいパターなど皆無で(笑



直進性がどうだとか

慣性モーメントがどうだとか



屁理屈だらけの売り文句などない時代。





ボールなんて糸巻だぞ(笑



一発トップすれば表面のラバーが切れて

中からゴムがぴょろんと出てきた時代だぞ(笑









あの頃の方が間違いなく上手かった。



道具の能力がどれだけ上がったかは知らないが

アマチュアゴルファーの技量は一向に向上しない現実。











人の持つ能力も



道具の能力も














スコアや実力とは


何も関係がない。













何も。













優秀な道具は

技量に応じてその能力を発揮する。




それは間違いない。






しかし


努力もせず

技量を上げようとしないゴルファーには






460ccのでかいヘッドも

軽くて飛ぶカーボンシャフトも

高く上がるアイアンヘッドも

優しいUTも

AWやPSといったギャップウェッジも




トップしたぐらいじゃびくともしない


ばかみたいに飛び

止まるようになったボールも










くその役にも立たないことは紛れもない事実。












人の体も同じなんだ。


実力と能力は関係ない。











足りないなら鍛えればいい。


衰えているなら維持させればいい。










ゴルフ上達に

本当に必要な








能力は















ひとつだけ。




















練習をするという

それを続けるという







努力という













肉体とは


















































一切関係のない部分だ。