ゴルフの指南やレッスンで

非常に多く使われる







リリースという言葉。










使う側にも大きな問題があると感じる。















「リリースかけて」と言われて




その語意をその単語だけで理解でき

すぐにできる人は




紛れもなく上級者。











それくらい難易度の高い技術だと私は思っている。





直接時間をかけて指導を受けた人にしかできない


ダウンブローと同じくらい高い壁だと理解している。











なので



鵜呑みにせずに

ちゃんと指導を受けてほしい。






リリースを使えている人に。













リリースとは




日本語にすると



「束縛から解き放つ」という意味。

「手放す」という意味。









どんな束縛から?


何を手放すのか?









そんな視点で

「リリース」という言葉を紐解いて欲しい。







だって





伝える側が伝えたいことが

理解できないと



その指導やアドバイスはすべて無駄になるから。








私が使うリリースは

まさに「解放」だと思う。




振り初めはどうしても力がいる。





脱力脱力といっても

助走で勢いをつけないとヘッドは走らない。



特にトップオブスイングからの切り返しはまさに助走だ。





100m走の



よーいどんっ!のあの瞬間が

ゴルフにはトップからの振り下ろす瞬間。



腑抜けた力では助走はつかない。








なのに



「ゆっくり下ろす」という表現をする。

切り返しで力むなという。




スタートで力んだら100m走も助走はつかない。






止まった位置から勢いをつけるまでには大きな力量が必要。








車の燃費は



信号待ちの回数が多ければ多いほど

燃費は極端に悪くなる。




同じ100kmでも

高速と下道では燃費が全然違うのは



止まる回数が多いからだ。






何トンもある車重をある程度のスピードまで加速させるには

アクセルを強く踏まないと走ってくれない。



その瞬間が一番燃料を使うのだ。







ある程度加速が付いたら

アクセルを緩めてもその勢いを持続させる程度の力があれば





速度は落ちない。









あの




アクセルを緩める瞬間が

私はリリースだと思っている。










ゴルフスイングって



ひたすら

あの長い棒と重さのあるヘッドを上手に使うこと。







腕と手首を棒のように使ったら飛距離は出ない。





特に女子ゴルファーに多い



腕とシャフトがいつも一直線になってしまう

棒のようなスイングでは



どんなに頑張ってもドライバーでキャリー170yぐらいが限界だ。








助走をつけて


その勢いを解放する瞬間がないと





長さと重さは効率よく働いてくれない。











助走と解放。



車だっていきなりアクセル全開に踏む人はいない。



レースの世界でも

スタートで全開に踏んだらホイルスピン(空回り)して速く走れない。







トップからの切り返しでタイヤが空回りしないよう


スムーズに助走できるよう






「力むな」が




脱力であり









ダウンスイングで助走をつけて

インパクト以降で「アクセルを緩める」ことで






ヘッドが走るのだ。








アクセルを緩めることが


「脱力」という言葉になってしまう。











スムーズに

空回りしないよう切り返し





徐々に勢いをつけて












その勢いを解き放つ。











解き放つためには


タイミングよく手首の力を抜くことが必要。






最小限の力で


最大の効率を得るために








ダウンスイングで固まった手首を「解放」することが


「フルスイング」だと私は理解している。









グリップを強く握ってはいけない理由もそこにある。












ライン出しや


アプローチなど






飛距離<精度






そういうスイングは








逆に


解放をしないことが大事。









解放は飛距離を出すための技術。


精度優先な場合にそれは「緩み」に繋がるから。








近い距離でも

ロブショットやバンカーショットなど



ヘッドの重さを利用して高さを出す場合は

例外として「リリース」を使うケースが多い。








飛距離を出す時

高さを出す時










束縛から解き放つスイング。










左右の精度を最優先すべき時や

縦の距離を制御する時








束縛したままスイングする。








アプローチやパットがそれだ。








飛ぶ人は精度が落ち


精度優先のスイングを作っている人は飛距離が劣る。








筋力差はどうにもならないが



リリースという技術で

それはある程度補えるとも思う。









フォローで腕とシャフトが「一本の棒」にならないように。





非力な人が飛距離を出すための


最大の課題だと私は思っている。














なぜ脱力なのか



なぜ力任せに振ってはいけないのか



なぜ力むと飛ばないのか










リリースという感覚をマスターすることで



ようやくその意味を知る。












独学では無理だ。



長期に渡る根気のいる指導が不可欠。











力と





巻き球(左におじぎしながら曲がる球)でも飛距離は出せるが

それはドライバーにしか通用しない。




左へのリスクも大きく

安定したスコアの土台とはならない。








リリースは


手首を使うという単純な語意ではない、








助走に使った力を”解き放つ”という感覚を。







力任せに振るのではなく

効率よく自分のパワーを伝えるスイングを。



振り切ることを覚えたら次は

クラブを上手に効率よく使うことを。









脱力が緩みとならないよう

パワーが力みにならないようちゃんと指導を受けて欲しい。







特に非力な女性は。







あえて言っておく。


独学では無理。












独学で女子プロになった人を私はひとりも知らない。




幼少の頃から父親やプロから

じっくりと時間をかけて



こういう基礎的なことを教わったか



大人になっても

ちゃんと誰かに師事しているプロが殆どだろう。







十人並みのゴルフでいいなら

棒のようなスイングでも十分だけど。




赤ティーから

そこそこのスコアでプレーすることで満足するなら



何もしなくても十分だろうけど。








女性がレギュラーティから80台を狙うなら


それなりの技術習得が必須。








リリースを




使うとき

使ってはいけないとき






そんな技術をぜひ学んで欲しい。








リリースも使い分けられないレベルで

道具を語る資格などないし



知ったかぶって道具を変えたところで

スコアは一打も変わらない。










100叩きの道具論など誰も耳を貸さないぞ。



恥をかくだけだ。












フルショットと


コントロールショットのふたつの違いを学ぼう。






上達のための必須科目だ。










リリースはその両方の境目。







”束縛したまま”振るか

その”束縛を解放”させるか






ゴルフスイングにはこのふたつしかない。


それ以上は必要ない。












ちゃんと教わろう。































































「ちゃんと」上手くなりたいなら。