先日のラウンド。



同伴ご夫婦の


ご主人の方にパッティングについて

ワンポイントアドバイスをさせて頂いたのですが




奥様の悩みも打ち明けられ


こちらもひとつだけアドバイスさせて頂きました。




彼女の悩みは


40~60Y前後のアプローチ。




ドライバーはしっかり振れて


しっかりとFWをキープする実力があり




パッティングもつまらない3パットは殆どない。


距離感もよく、微妙な1m前後の距離もしっかり入れる。




間違いなくご主人より上手い。


40台前半で回れる実力がある。




当日も白ティから回り(我々はバック)


いくつもパーをセーブできていた。




が・・・



50Y前後になると


とたんに嘆き節が聞こえてくる(笑




シャンクは出るわ


ダフりトップでバンカーインも3,4ホールあり




大叩きしてしまう。



私の経験上


これらは上達する過程でよく見られる症状だけど・・・




奥様の場合はこれがずっと続いているらしい。




確かに


苦手な距離になるとリズムもバラバラになり


自信がないまま振っているので距離感も合わない。




見た感じ


決して変な打ち方をしているようにも見えなかったし


どうやら技術的な問題ではないようだった。





17番でまた嘆いた後(笑


インターバルのカート内で聞いてみた。




「クラブは何を使っているのですか?」




返事は


「私はいつもP/Sを持つのよ・・・」





注)


P/Sとは ブリヂストンの表記で


一般的にはAW(アプローチウェッジ、またはGWギャップウェッジ)のことです。




元々、P/S(ピッチングサンド)は


尾崎将司プロがブリヂストン所属していた当時に開発したクラブ。



ジャンボがアプローチウェッジを開発したのです。




今では当たり前にある


世界標準のクラブですが



まだ歴史は浅いクラブです。




メーカーで呼び名が違うので混乱しますよね(笑



AW


PS(ブリヂストン)


DW(クリーブランド)


GW(コブラ)


11アイアン(昔のホンマ)




統一する気ないのかよ(笑





長い余談でした(笑







ずっと


頑なにP/Sでどの距離も打ち分ける。



もちろん寄ればそれでいい。






でも




ゴルフで一番難しいのが


コントロールショット。





聞いてみると


P/Sのフルショットはおおよそ70Yぐらいとのこと。


コントロールしなければならない50Y前後がとても苦手だという。





更に聞いてみた。



「SWでアプローチすることはしないのですか?」



「もうずっとP/Sだから・・・」





よくある話(笑





特に中・高年の人がよく言う言葉。









前の組がティに居たので


以前このブログに書いた



”3ウェッジ・システム”について簡単に説明させて頂いた。




USPGAの公認レッスンでは

基本的にこんな指導をアマチュアにするコーチがいます。




距離の打ち分けはまず



3本のウェッジで3つの距離を打ち分け



更に振り幅を3種類決め



3×3=9つの距離を打ち分ける指導方法なんです。






長年、苦手にしているのなら


一度SWでフルショットする練習をしてみてはいかがですか?




もしそれが50とか60Yなら


P/Sでコントロールショットするよりずっと安心ですし



確実だと思います。




なんて話をしていると



ご主人が口を挟む(笑





「そうだよ!SW使ってみればいいのに」







^^;アセアセ








最終18番ロングの奥様。




ドライバー グッドショットでフェアウェイど真ん中



セカンド ハイブリッド 極端な左足下がり ダフりトップ



サード ハイブリッド ややトップも打ち下ろしの為ランが出て




4打目


残り50Y前後。




さすがにSWをいきなり持つ勇気はなく


P/Sでコントロール




ちゃんと打てたが


インパクトが緩み・・・




15Yほどショート。





「こうなっちゃうのよねぇ・・・・・・」





横に広く、奥行きがないグリーンで



グリーン奥にはすぐ

でっかいバンカーが口を広げている。




バンカーもかなり苦手な奥様。


そりゃショートしても仕方ない。





よくあるミス。







「サンド、今度練習してコースでやってみます」








一応


理屈だけ話をさせて頂いた。




「大き目のクラブを持ってコントロールするのは


実はとても難しい技術です。




SWで届くか届かないかの距離で


手前がここのように花道なら




奥に苦手なバンカーがあるのに


わざわざ危険な大きいクラブを持つ理由はありません。




インパクトを緩めるとミスが増え


距離感も合いません。





ショートしてもOKのこんな状況なら


距離感に神経を使わないフルショットの方が





私はずっと精神的に楽です。





P/SもSWも打ち方は同じです。


せっかくあるクラブ、使ってみる価値はあると思います。」







そんなアドバイスをさせてもらった。









凝り固まった頭。


そう簡単には受け入れられないでしょう。





自分の考えを貫き、自己流に徹するのもゴルフなら




少し頭を柔らかくして


あれこれ試してみるのもゴルフ。





自己流ありきの人の中には



「人のアドバイスを聞くと混乱するから」



なんて言う人も少なくないが






あれこれチャレンジして


それで混乱するようじゃ




それを人のせいにするようじゃ






その程度の浅い技術しかないということ。







今の自分のままでは


今以上のレベルにはなれないことに




気付けない。








それもゴルフ。








長年、苦手なのなら


何かが間違っているのだ。






何かを変えるしかないのだ。







アプローチに限らず


フルショットでも微妙な距離の時は往々にしてありますよね。





私の場合


基本、迷ったら下の番手をチョイスするようにしています



なんて記事も何度か書かせて頂きました。







しっかり振り切ること


躊躇しないこと




ショットで大事な基本だから。






大き目のクラブを持つ方が


精神的には安心ですが・・・




奥へオーバーしてよいホールは


非常に少ないし




なによりコントロールしようとすると


いつものリズム、いつものスイングができないことが多い。




アマチュアの場合こんなマネジメントをすると



ミスショットするか大きくショートするか






どっちかになることが殆ど(笑







届かせることありきのマネジメントより



ゴルフは手前から!の鉄則を守る勇気がある人の方が





カッコイイし上手い。






実際



上達に苦労している人の多くは


ジャッジもマネジメントもせず





距離に対してとりあえず届くクラブを選ぶ傾向がかなり強い。



ラウンドレッスンで散々見てきました。





上手い人は


安易に届くクラブをチョイスしない。





ホール・マネジメントと自分の力量、癖をしっかりと考え


自分の能力に見合ったクラブチョイスをする。





微妙な距離のジャッジやマネジメントは




スコアに大きく影響します。






ルーティンだ


マネジメントだと




それありきに言う人も多いが





その内容が伴わなきゃ


ただの空っぽな言葉。







もちろん


コントロールが得意な人も中にはいる。




短く持ち


ハーフショットでラインを出せ


微妙な距離を刻むことが得意な人は




それに徹するでしょう。




まあ


それが出来る人でゴルフが下手な人はいないでしょうが(笑







迷い悩んでいるなら


自分の得意なスタイルをひとつ決めちゃう方が楽。





微妙な距離を迷ったらどうするか


あらかじめ決めておくと





本番であたふたすることもなく





迷いもなく振れるでしょう。