一本のクラブで


20Yから100Yを打ち分けるとなると




10Y刻みとしても


9通りの距離感と打ち方を学ばなければならない。




5Y刻みなら18通り。





打ち分けという視点からアプローチを見てみると


そうなってしまいます。






これを


ゴルフもやったことのない人に教えることなど



できるわけがありません。






「人に教える」ことと


「自分が学ぶ」ことは




一緒にしてはいけないし


できません。





私は教える側の視点と自分の実力向上という両面から


ゴルフを学んできました。






私がゴルフを学んだジュニア時代には


3ウェッジシステムなんて考え方もなく




ただただひたすら


打って打って打ちまくって



何万発も打ち込んで身体で覚えました。




でもそれは


それができる環境に居たからできたこと。




私がレッスンで


「まずは3万発打ちましょう!」なんて言っても


誰もまともに聞いちゃくれないし




それを信じてやってはくれないでしょう(笑





でも


プロも上級者も皆そうやってアプローチが上手くなっていったのです。




理論と形だけで上手くなれた人なんてひとりもいません。


「頭でゴルフをやってはいけない」大きな理由のひとつです。






それを踏まえた上で



続きをお聞き下さい。






3ウェッジシステムとは




あくまでもピッチショット


つまりキャリーをどれくらい打つかという視点の考え方です。



上げるとか止めるという表現はあまり好ましくありません。




高さもスピン量も


「クラブのロフト」と「ヘッドスピード」


そして「入射角」の3つが



自動的に決めること。



そう解釈して下さい。










3ウェッジシステムを学ぶ上で


最初にやることは




振り幅。




たった3つの振り幅を学ぶだけで



一本のクラブで距離を刻むには9種類必要とする距離の打ち分けは


ウェッジ3本をフル活用することで


3種類で済む。





つまり


1/3の時間で


1/3の努力で



10Y刻みを打ち分けられる合理的な考え方だと解釈して結構です。






ブログ・ゴルフ部 ~修羅の道~



スコット・サケット


US PGAツアーゴルフアカデミー

チーフインストラクターです。


彼の顔、ゴルフネットワークでよく見かけている方も多いでしょう^^





まずはこの3つの振り幅をトレーニングすることを指導していますが・・・




実は、私は違います。



左右均等に

振り子のようなスイングをやろうとすると・・・



大事な大事な”感覚”を失ってしまいがち。




もっとシンプルに


”上げ幅”だけをやる方がいいと考えています。



つまり


8時に上げる


9時に上げる


10時に上げる




4時まで振る


3時まで振る


2時まで振る




は必要ありません(笑





その代わり・・・



「上げた高さより振る」ことだけを徹底して欲しい。




8時に上げたなら9時以上に


9時なら10時以上


10時なら11時・・・




つまり


テークバックよりフォローを大きくして欲しいのです。



その理由はひとつだけ。


芝から受ける抵抗にヘッドが決して負けないようしっかりと振り抜いて欲しいからです。





後ろは小さく


前を大きくしっかりと





これがアプローチとパットの原則だと思っています。





アプローチもパットも


距離感が出せない人の殆どが



「後ろを大きく」上げてしまます。




距離に対して2倍も3倍も振り上げ


ダウンスイングで手加減(ヘッドを減速させる)して




・ザックリやトップ


・上手く打てても大オーバーや大ショート




そんな場面を生徒さん達から


うんざりするほど見せられてきました。





これはすべて


距離以上にテークバックを大きく上げてしまうことが原因だと分析しました。





・左右均等に振ろうとすると距離感を失う


・後ろを上げすぎない





このふたつの理由から




私は左右均等に振る振り幅ではなく


小さく、大きくの振り幅を指導しています。





実際に


「左右均等に振ってみましょう」と言うと



ほぼ100%の人が



後ろが大きく上がり


フォローは小さく終えます。




9時3時と言うと


11時4時ぐらいになってしまうのです。




後ろを小さく


前を大きくと言うと




ようやく左右均等になります(笑





自分の感覚と現実とのギャップは


教える側が常に認識していないと




「ちゃんとやっているのに上手くなれない」




なんて言われてしまいます。






パターも

距離感の合わない人の殆どが


後ろが大きすぎる。



つまり


テークバックを上げすぎています。




特に多いのが


カップまで2、3mの距離に対して



10Yは打ってしまうような振り幅でテークバックしている人




あちらこちらで見かけます。




振り下ろすスピードだけで距離を合わせようとするから


いつまでも「距離感」が生まれないのです。




フォローが緩み


押し出したり引っ掛けたり




様々なミスを誘発していると思っています。






他人の土俵で相撲を取っているくせに

教え方を変えてしまうなんて



とんでもない私ですが(笑





大きく上げてしまう癖を治す事が


まず最初に取り組むべき努力だと強く感じて指導してきました。





なので


3ウェッジシステムを応用させて頂き




均等な振り幅ではなく



・後ろは小さめに


・インパクトでは絶対に緩めず


・フォローをしっかり大きく取る




振り幅は後ろだけを意識して


フォローは大きめに。




まずは



8時、9時、10時



3つのテークバックで


フォローを大きく取る練習を




3本のウェッジをそれぞれ使って


打ち分けてみて下さい。




「何ヤードを打つ」という練習は一旦休止させ



「このクラブでこのテークバックの大きさは”大体これだけキャリー”する」



という感覚でアプローチを練習して欲しいと思っています。






大事なのは


「何ヤード打つ」という感覚や技術ではありません。





「どれとどれを組み合わせれば


 これだけのキャリーに



 ”自動的”になってしまう」





という考え方こそ


3ウェッジシステムの基本です。





ただし


これだけでちゃんと打てるかというと




そんな簡単ではありません(笑




技術的な基本を一緒にやらないといけません。



トップしたりザックリしたりシャンクしてちゃ

システムそのものが崩壊します(笑



ダウンで力んだり


切り返しが普段より早くなったりすると



ヘッドアップもしていまう要因にもなりますし


シャンクの原因にもなります。




このことに関しては

以前


まったく同じ内容の記事をアップしていますので




今回の3ウェッジシステムという考え方から再度


読み返して頂けたら幸いです。





アプローチの基本はゴミ箱へポイっと♪




続く。