人が歩いている姿勢を観察すると、上半身が前傾し背中が丸まり前屈みで、膝が外側に開きがに股で歩く姿勢を多く目にします。特に高齢者の方に多く見られます。

 前屈みで歩いている原因としては、骨盤の寛骨という骨が後ろに回転しているからです。

寛骨は、仙骨と仙腸関節という関節で結合されていて、仙腸関節を支点に前後にわずかですが回転します。

寛骨が後ろに回転すれば、仙骨と仙骨の上にある脊椎は寛骨に対しては前方に倒れることになります。

そして寛骨は立っているときに垂直方向を概ね維持しようとしますから、脊椎は前側に倒れ姿勢が前屈みになります。

寛骨が後ろに回転する原因は、お尻の後方下(尾骨の下)をつけて座るためで、あぐらや長座、体育座り、ソファーで浅く座り背もたれに寄りかかった座り方など様々です。
 
寛骨が後ろに回転している状態を続けると姿勢が前屈みになるばかりではなく、主に寛骨から膝の内側についている縫工筋や薄筋が緊張して下腿を内側に倒し、膝がO脚になり、一般的によく知られている「変形性膝関節症」という症状になり膝に痛みがでてきます。

また前傾姿勢を続けていると、上半身の前側に体内からの圧力がかかり、何らかの悪い影響を受けることが考えられます。
 
では、後ろに回転した寛骨を前に回転させるにはどうしたらよいでしょうか。

それは、逆に縫工筋を含め太ももの前面にある大腿四頭筋や薄筋を引っ張ることです。

これらの筋肉を引っ張るとこで仙腸関節を支点に寛骨が前に回転します。つるべ式の井戸のように、滑車が回る原理と同じです。

脚が上半身より後ろに行けば自然に寛骨は前側に回転します。大股で歩くことで太ももの前面の筋肉を引っ張ることになり、寛骨は前側に回転します。
 
普段から歩くことが少ない方が時間をかけて姿勢が悪くなります。まずは少しずつ歩くことから始めましょう。
 
ウォーキングをしている方は、少しでも歩幅が上がった歩き方をすることが更に姿勢改善につながり、健康な体をつくります。