若旦那、歌舞伎界の英雄でありながら、とても難しくも繊細で、可愛らしくて素敵な人でした。

少し前に届いた訃報。

喜熨斗家と旧知の仲の今は亡きダンさんに連れられて初めてお会いした時、一瞬の近寄り難いオーラも数分後には笑顔を見せて下さり、奥様の紫先生とともに話が弾んだことを思い出します。

(実は私がトレーニング指導をしていたダンさんが、日本のエンタメ界に多大な業績を残した人だと言うのも喜熨斗家に伺うようになってから知りましたが)

週に2回、軽井沢か東京で、いつもリハビリトレーニングに行くことは楽しく、いつも目的意識が明確でコツコツと努力をして下さいました。

そして私が軽井沢に行くと、いつも絵を描かれていて、その絵が沢山あるので、「作品集にしましょう！」、「Tシャツにしましょう！」と私が言うと笑っておられましたが、後にどちらも商品化。

私を送り込んでくれたダンさんは、「貴女なら彼とどんな話題も語り合える」と言われており、いつもトレーニングが終わると、慶應義塾のこと、歌舞伎やオペラの話で盛り上がると映像や資料を見せてくれ、子供の頃のアルバムなどを広げて家族やご友人のことなど様々な話に花が咲いた。

一緒に食卓を囲むと美味しい話題で持ちきり。

紫先生にいつも「すっかり捕まっちゃったわね」と言われながら、軽井沢の菜園で採れた野菜を沢山頂いて帰ったものだ。

私の人生において、出会えたことに感謝です。

ありがとうございました。

今頃、紫先生と会えてるかな？

ダンさんとも会えてるかな？

ヤマトタケルのように白鳥になって天を舞っていらっしゃると思っています。

白鳥となり天を舞う