鬼嫁はロシア人 -2ページ目

鬼嫁はロシア人

おいらのワイフは、皆が振り返るような美人。でも、その正体はとっても恐ろしいバーバイーガ・・・。じゃなくて、鬼嫁だったのだ。

 おいらのワイフは基本的に料理をしないのは、前に書いたとおりだ。

 

 おいらが家にいるときは、基本、おいらがつくることになっている・・・、 わけではない。

 

 ワイフが料理しないから、仕方なく、おいらがつくったら、それに味を占めてワイフは、つくらなくなった。

 

 

 昨日は、頭痛がひどく、予定をキャンセルして朝からずっと寝ていた。

 

 18時頃、ワイフがベッドルームに来た。

 

 「夜、何食べる?」

 

 おお、おいらが具合が悪いのを知って、つくってくれるのか?

 

 「何でもいいよ」

 

 ワイフは黙って出て行った。

 

 19時30分、再び、ドアが開いた。

 

 「何食べる!!!」

 

 ワイフの叫び声が部屋に響き渡った。

 

 おいらは一瞬で、理解した。

 

 ワイフが言っている「何食べる」とは、「私は、何を食べたらいいんだ」という意味だったのだ。

 

 リビングでは、子ども達がお腹をすかして晩ご飯を待っていることだろう。

 

 おいらは痛む頭を押さえながら、キッチンへ向かった。

 

 そこは、見事なまでに何もなかった~。

 

 おいらは、米を研ぎ、飯が炊けるまでに、酢豚の準備にとりかった。

 

 20時40分、夕飯は出来上がった。

 

 おいらは食欲もなく、そのままベッドへ。

 

 「おいしい~!!」

 

 ワイフの歓喜の声が聞こえてきた。

 

 そう、酢豚はワイフの大好物なのだ。

 

 これで、安心して眠れる。

 

 おいらは、リベンジ失敗の屈辱も忘れて深い睡眠に落ちて行った。