ブラッキー中島さんの投稿です。
大会を運営する側の切実な想いだと感じます。
自転車を愛する皆さまのご意見聞かせてもらえると嬉しいです。
以下添付文です。
【緊急提議 - 美山ロードは継続させるべきか】
30年という長い歴史をもつ日本でも珍しい公道を使った自転車ロードレース「美山ロード」は、ここ数年の積極的な取り組みで、二日開催となり、選手1,200人と応援をあわせると2,000人を超す大イベントになりました。これは夏のサイクルグリーンツアーとともに、美山町の景観や地域資源を最大限に活かす起爆剤として美山町に大きな効果をもたらしている、と考えられていました。
しかし実態は、ほぼ半日、町の中心部の交通規制が行われていることもあり、周辺地域の住民や、動員されてコース各所に配置された市職員や住民からは、このレースに対して肯定的な意見がでてきていません。
むしろ「続ける意味があるのか」という否定的ともとれる意見も多く散見されます。特に今回、この大会を受け、毎年自動的に開催が決まるのではなく、改めて町のイベントとして続けるべきかどうか議論すべきとの意見ももらっています。
どんなに盛り上がっても、参加人数が増えても、美山ロードに対して地域住民の目は想像以上に冷ややかなのです。
競技普及のため、また地域振興として。
自転車を使ったこうしたイベントは、地域住民の理解と協力なしには実現不可能です。日本でも稀少な公道レースは特にです。
なぜ地域はロードレースにそれほど協力的ではないのか。
それは「地域住民の多くが自転車競技に対して興味がない」ということにつきます。
町に人がたくさん来てくれ、それで町がものすごく経済的に潤うのであればまた話しは別ですが、イベントに日常生活を寸断され、動員されてコースに日中立たされ、規制の間、待たされている車のドライバーからひたすら苦情を言われる。
自転車競技のことを何もしらない状態で、半ば強制で動員された人なら、ふつうは嫌になるでしょう。
ここ数年、美山ロード会場周辺の駐車場を予約制にしていますが、これも毎年、駐車場の入り口でできるだけ会場に近いところに停めたい選手とそれを食い止める駐車場係の住民とのトラブルを防ぐためなのです。
昔は、練習中の選手が道幅いっぱいに広がったり、むちゃなスピードで走ったりして近所から苦情が絶えませんでした。
10年前、京都車連の役員と高校が宿泊する以外は、ほとんど宿泊することもありませんでした。
経済効果も無し、交流もなし、ただやってきて帰るだけの選手。
これでは美山ロードを通じて町が元気になるはずがありません。
僕が美山町に移住してきた当初は、ほんとうにたくさんの苦言を聞きました。
そしてそれをひとつずつつぶしていく活動をしてきたつもりです。
町の人にとって、たとえレースを走らなくても美山ロードが彼らに大切なレースになるようここ数年、イベント内に多くの取り組みを行いました。
地元の子どもが出られるようキッズのカテゴリーを増やしました。
初心者の部を作って地元の初心者も楽しめる受け皿を作りました(いまや誰も出ませんが>笑)。
ふるさと市を用意し、地元の飲食の販売を行える様にしました。
その他、参加者を増やす様々な努力をしました。
メイン会場以外に会場を作って、他の地域にも美山ロードに積極的に関わってもらえるようにしました。
二日開催にして宿泊を増やす工夫もしました。
美山支所の職員や地元のスタッフ(特に僕らサイクリングクラブのメンバー)は、それはもう日々悩みながら、さらに言うと無償ボランティアで昼夜問わず大会の成功のために何ヶ月も前から頑張ってきました。
とにもかくにも、美山ロードはこうした一部の人間の必死な努力によって、支えられているということは揺るぎもない事実です。
つまり裏返せば、そのメンバーが愛想をつかせば、この大会の運営は事実上不可能になります。
なのに、いまだに地域からはこの大会へのネガティブな意見を聞きます。積極的に協力してくださる方も少数です。
これは地域の人に問題があるのか、
はたまた参加者のサイクリストに問題があるのか、
ではあんな大きな大会にせず、かつてのように少人数でこじんまりした田舎っぽい大会にしたら良い…。すでにそういう意見も聞きます。
ただ参加者が500人でも、1,000人でも、コースが同じである以上、かかる経費は同じなのです。
少ない参加者でも補助金に頼らずに運営するには、参加者を増やして収入を増やすか、参加費を今の倍にしなければいけません。
そしてなによりマンパワーの問題があります。
美山町の人口は美山ロードが始まったころから比べたら、30年の間に半減しました。田舎の人は消防や地域の役などやらなければいけない活動があまりにも多く、ただでさえイベントの多い観光地美山町の様々なものに関わらなくてはいけないことが多い中、彼らそれぞれの気持ちの中で取捨選択され、結果「美山ロード」が振り落とされているのではないかとも感じます。
つまり、彼らの多くは美山ロードを大切なものとみていないのかもしれません。
果たして、
美山ロードはこのまま継続すべきなのでしょうか。
町の人はどう思っているんでしょうか。
サイクリストはどう思っているんでしょうか。
近年、サイクリストからは「素晴らしい大会」と高評価をいただくことも多くあります。ただ、運営の評価だけでは町の人は理解してくれないのです。
僕は、もてなす側の町民、受益者としてのサイクリストのコミュニケーション不足がその根幹にあると思います。
僕らが始めた自転車の聖地プロジェクトには、そのコミュニケーションを多く持ってもらえるような場を作り、本当の意味で交流をしてほしいという願いがあります。
この記事を読んだ方に考えていただきたい。
人口が減っていくこれからの地方で、こうしたレースを継続していくにはどうすれば良いのかを。
ブラッキー中島
【追記】
ただ、一言付け加えると、否定的ともとれる意見があるにせよ、その方を含め多くの方は、大会運営に尽力してくださいますし、大会前には多くの住民がクリーンデーというかたちでコースの清掃をしてくださいます。やるからには、ちゃんと迎え入れないとという、田舎の街道気質には素晴らしいものがあります。
ここはちゃんと理解していただきたいところです。

