ワイフも一つ違いの高齢者。100歳のお祝いを受けた女性のテレビ報道を見ていて、
”いやだ、いやだ、100までなんて生きたくない。~ころりんと往ってしまいたい。”
という。”死”の可能性と戦おうとしている患者の前で、不謹慎というか、思いやりのない発言ではないか、
と一瞬、冷たくなったが、自分の中で”話題”を変えてその場を過ごした。
一昨日、悪寒に襲われたときの彼女は本当にどうしてよいかわからない、でおろおろしていた。
彼女は2月に膵管にできた腫瘍を摘出する手術をした。幸いに良性であった。良性だとわかっていたら手術しなかった、
と医師は言ったが間違いで、良性でも大きくなれば悪さをする、高齢なので時間がたてば体力も落ちて危険性は増す。
そして、切ってみないと悪性かどうかわからない、という判断で医師と患者の了解の上で手術を決行したのだ。
手術はうまくいったが、その後体力が減退し、エイジングが激しい。
そんな時に夫ががんの治療で副作用に襲われているという状態で、さぞかし不安だろうということに遅まきながら気が付いた。
今朝は朝から以前の良い状態に戻り、結果的には買い物に行ったりして夜まで一度もベッドに横になることはなかった。
朝起きたときに、”調子よくなったよ、もう大丈夫、心配かけたね。” と自分らしくない言葉をかけると彼女は泣きながら抱きついてきた。
彼女も一日中上機嫌で一人でおしゃべりを続けていた。