映画「カンタ!ティモール」の上映会が大盛況で終わり、
その興奮状態のまま仕事をしていたけど、やっと一息。

まだその余韻が残っているというのに、またこの映画を見たくなってる私がいる。
なんという映画なんだろう!
だからこそこうして5月末から突っ走ることが出来たんだろうな。


上映会はきっと満員のお客様を迎えて開催出来るだろうと最初から思っていて
私の頭の中には会場を埋め尽くしたみんなの笑顔しかなかったのだけど、
本当にそのとおりになった。

映画はもちろん、監督の講演も素晴らしく、
広田奈津子さんの語る言葉によって映画が深く豊かにさらに彩られた。

そしてさらに助監督で音楽監修を担当したミュージシャンの小向定さんが
映画の始まりとなったテーマ曲である「星降る島」をギターを弾きながら歌い、
さらに会場の参加者全員をまきこんで、東ティモールの踊り「テベ」を
みんなで歌い、足を踏みならして踊った。


そう、この上映会は三段階で大きな祝祭となった!!


「カンタ!ティモール」は彼らが受けてきた悲惨な現実を映し出しながら、
全体がたとえようもない美しい透明なものに満たされている。

勿論東ティモールの人々を中心に描かれているのだけれど
そこにたち顕れているのは、大いなるいのちそのものの姿だった。

以前「1/4の奇跡」を撮った入江富美子監督にお会いした時
この映画の主役は「そこにある大きな力」と言っていたけれど
まさにこの「カンタ!ティモール」も主役はその「大いなる力」なのだと
私は感じた。
その大いなるものが、東ティモールの人々を通して、
その想いや、笑顔や、眼差しや、歌や、踊り、大地、自然を通して
すべての中から顕れてきていた。

そして映画を見ることで、個々人の中で何かが立ち上がり始める。
それは簡単に言葉に出来るようなものではないから、
そのエネルギーを感じながら、それをうまく表せなくてもどかしい思いを
みんなしていたのではないだろうか。


そしてその後、監督の話を聞くことで、自分を揺り動かしているものが
少しづつ心の中に落ちてくる。

みんなが大地の兄弟として暮らし、「敵」という言葉がなくて
「今は別の方向を向いている人」という言葉をもつ彼らが見てきた世界、
大切にしてきたもの、口承で伝わって来た真理の歌、
「見えなくてもちゃんとそこに在る。側に居てくれる。」という感覚。
亡くなった人も含めてあらゆるいのちが共にそこにいる。

それが奈津子監督の澄んだ意識で語られることで
それはまるで精妙な粒子が自分の中に降り注ぐように
自分の中に静かに浸透してくる。


そしてさらにその後全員で手を繋ぎ、歌って踊ることで、それは次元を超える。
音楽やアートによって、軽々と理屈抜きで体と心がそれを深く理解させてくれると
あらためて思った。


サダム氏が「ジャンベ叩ける人!」と訊いたら
アフリカンドラムをやってるちかちゃんが手をあげてジャンベ担当!
あとはタンバリンやら太鼓やらを何人かが叩く。
珠ちゃんは太鼓?を持って会場を走りまわり踊りまくっていた!
(ちなみに珠ちゃんの映画の感想はこちら

映画の中から立ち現れた「いのちのうた」は、
監督のお話で深く私達の中に入り、そしてサダム氏が誘う歌と踊りによって
昇華された。
それは東ティモールでみんなが歌い、テベを踊るのと同様に
上映会の仙台の地でも「いのちのうた」「いのちで歌い、いのちを歌ううた」
となって次元を超えた。


おかげでみんな希望と笑顔でこの上映会をしめくくることが出来た。
本当によかった。素晴らしかった。

上映会の様子は実行委員会のブログに写真がアップされている。
踊り(テベ)のすぐ後の抽選会の写真には沢山の曼荼羅オーブがあらわれていて
みんなの想いや喜びに沢山のエネルギーが共鳴して現れていた。
テベの様子も動画でアップされているので是非見てね!


沢山の方にお越しいただいた。沢山の方々にサポートしていただいた。
本当に感謝の気持ちで一杯。
本当に本当にありがとうございます!!!


そして5月末から一緒に走って来た仲間の存在にも感謝で一杯。
初めて試写を見て大泣きして、この映画を沢山の人に見て欲しいという想いだけで
繋がった仲間。
そこで出会ったメンバーだった。
しかもそれぞれ見事に得意分野の役割を担い、
絶妙なチームワークで楽しみながら軽やかに、しかもすごいスピードで行動してきた。
まるで部活みたいだった。こうして出会えた大好きな仲間は宝物だと思う。
一緒に活動出来て本当に嬉しくて楽しかった!ありがとうございます!!!



この映画を通して沢山のものに出会った。
奇跡のような映画であり、だからこそ沢山の奇跡が起きたのだと思う。


映画の後の楽しい打ち上げの席で、東ティモールを独立前から支援し続けている
NPO法人東ティモール日本文化センターの高橋理事長のお話を伺った。
高橋さんの友人でもあるタウル現大統領が民族解放軍の総司令官だった時、
27000人以上いた解放軍が150人に激減し、山を降りて降伏しようという仲間に対し
たとえたった一人になっても自分はやり続けると言って、
決して諦めることなく自らの信念を貫き、それに仲間が従った。
結果不可能と言われた独立を果たすことが出来た。
本人から直接聞いたその生々しい言葉から、彼の想いが伝わってきて
胸が熱くなり、涙をこらえられなかった。


彼らがいのちをかけて求めたもの。
それは私達の未来でもある。
すべてがひとつとして繋がり、いのちそのものを讃える。

笑顔と瞳の輝きが伝わってゆく。


ああ、東ティモールに行きたくなった。
そしてまたこの映画が見たい。

色々なところでまた上映されることを願っている。


と、書いてたらなんと!仙台でまた上映が決まった!

2012年12月14日(金)宮城県ユニセフ協会映画上映会(仙台)
"宮城県ユニセフ協会映画上映会「カンタ!ティモール」
日時:2012年12月14日(金) 
① 10:30~12:30 ② 14:00~16:00 定員各150名
会場:せんだいメディアテーク 7Fスタジオシアター
入場:要事前申し込み 中学生以上  託児なし
申し込み:宮城県ユニセフ協会 Tel 022-218-5358
E-mail sn.municef_miyagi@todock.jp


$ラジオDJ&セラピスト&ヒーラー及川徳子 GOLDEN DAYS