「よくよく考えれば、簡単なことだったんだ....たぶん」
「「たぶん?」」
「いや、最初の『√C』がどうしても分からなくて...でも他のところはすんなり解けたからさ...」
「とにかく、他のところを教えてくださいよ」
「あぁ、まずはあの文章、どう並べても二文字足らない。だから、二文字増やしてやる」
「いったい、何を?」
「メモに書いてある通りだ。尺骨は米で出来てるんだよ」
「米...ですか? いったいどういう...」
「あ、探偵さんそういうことですか! 米、すなわちアメリカを表すんですね!」
「アシさんビンゴだ。尺骨を英語にしてやればいい」
「天才さん、よく尺骨なんて英語知ってましたね」
「あぁ、そこに辞書があったからな」
「あ、そうですか...」
「とにかく、尺骨は英語でulnaだ」
「それをあてはめる、ってわけですね」
「そうだ。そしてあてはめるとこうなる」
良きBEERを与
えられたオヤジに
DEERのナベを
食わせてやれGO
ODなCOOKを
呼びよこせ多大な
食事で治療しろ折
れたulna一本
「おぉ、正方形だ」
「そしてビショップの位置にあるのは『B、R、U、A』」
「ここからはちょっとしたアナグラムだ」
「え...らぶ...るば...ぶら...ばる...言葉になりそうなのはラブかブラですよ?」
「ブラ、つまり下着か!」
アシさんが急いで渡辺氏の下着箪笥を開けようとしたのを、俺は止めてやる。
「アシさん、もう一つのヒントも思い出してくださいよ」
「もう一つ...『別離した胸の故郷へ僧正を住まわせてやれ』ですか?」
「えぇ、ここで言う胸はチェスと見ていい。僧正、すなわちさっきの四文字をチェスの故郷に住まわせる」
「インド、ですか?」
「そう、並べ替えた四文字を『インド』にくっつけて言葉にしてやればいい」
「インド...インド...」
「「ブラインド!」」
「その通り!」
俺達はブラインドが閉じた窓に歩み寄り、辺りをくまなく探した。
「え、10円玉が張り付けてありましたよ?」
「「はぁ?」」
「まさか、先生は給料これだけなんてことは...ここまで考えさせておいて...」
「なんだかなぁ...って...あ、そういうことか! くそぉ...渡辺氏に一本取られたな」
おわり(笑)
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