コロナ禍帰国体験記① ～決して文句ではありません。誰かに言わずにはいられない体験記です～

コロナ禍帰国体験記② ～羽田コロナ検査のぐるぐる巡り～　の続き

羽田空港に到着し、飛行機を降りた

DELTA航空のお姉さんが、

「ここから1km以上歩きますから、どうぞ」

と、お菓子とお水の入った袋をくれた。

嫌な予感がする。。。。

もう空港に着いたのに、これからお水とお菓子を配るって・・・

そう、これが羽田ぐるぐる迷路の入り口だ

羽田空港の中に作られた、長い長い道のりをあっちへ行ったりこっちへ来たり

何層にも区切られた迷路の中を、案内板を頼りにずんずん進む。

まだ預入荷物も受け取っていないし、入国審査もしていない。

何度もカウンター越しのスタッフの人に対面し、その都度、「宣誓書を確認する」だの、「質問票回答のQRコードを見る」だの、「健康カードを見せろ」だの、と書類ごとに違うカウンターでチェックされ、パスポートと出力してきた陰性証明書やら宣誓書やら、新たに渡された健康カードやら、大量の紙と手荷物を持って地味ーなオリエンテーリング

1か所でまとめて確認はできんのか

動かない歩く歩道の上をひたすら歩き、エスカレーターに乗って、階段を降り、ディズニーランドもかくやというほどのテープで区切られたジグザグラインに並び、言われるがままにチェックポイントを通過する。

その途中にコロナ検査場があり、唾液を入れるシリンダーとロートを渡される。

空港でのPCR検査は唾液検査なのだ。

6歳の僕に唾液をためて出すとかできるのか？と思いつつ、仕切りで区切られたブースに行くと、レモンと梅干の写真が貼ってある。。。

これで唾を出せってことか・・・

口の中が乾いて乾いて仕方ない、もう40を半ばも超えたおばさんには、この唾液採取がなかなかツライ・・・

15歳や18歳は難なく指定されたラインまで唾液がたまるのに、私はちっともたまらない。。。

こんなところで年を感じたくなんかないのに。。。

なんとか唾液を指定のラインまでためて、6歳児を見ると、唾など一滴も出ていない

仕方なく、鼻咽頭でのスワブ検査に変更してもらう。

どうやら、唾液検査は比較的早く検査結果がわかるけど、鼻から採った検体での検査は時間がかかるらしく

そのせいかどうか、ここからさらに数時間、羽田空港内に足止めされることになる・・・

検査の検体を提出し、その後の説明を受けているとき、スタッフのお姉さんが言った。

「ホテルが不足しておりまして、テレビのないお部屋でもよければ早めにご案内できるかもしれません。」

「ん？」

いや～、贅沢言って申し訳ないけど・・・、6歳児にテレビなしで3日間ホテルに缶詰めは苦しいなー・・・

ということで、「TVあり」を希望する。

これが凶と出たのか、吉と出たのか。。。

検査結果待合所で待ちぼうけ

5:00 PM

長かった書類確認オリエンテーリングを終え、唾液採取も済んだら、もと来た道をてくてく戻り、検査結果待合所で待機。

すでに空港オリエンテーリングに飽きておかしなテンションになりつつある6歳児がぐずぐず言い始める。

空港に降り立ってから２時間経過。

お腹空いたな。。。と思っていたら、

「おにぎり、パンなどご用意していますのでどうぞ」

天の声が降ってきた

アメリカではついぞ手に入れられなかった、コンビニおにぎりに菓子パン、サンドイッチを無料提供してくれている

お水と一緒に一人2個ずつどうぞということで、息子たちと3人ありがたーくいただく

そして、ここだけの話、ここで配られるおにぎりやサンドイッチが、これから待つホテル隔離に、とってもありがたい

2個ずつもらったおにぎりやパンを、それぞれ1個ずつ食べる。

これが後々もめるもとになるんだけど。。。

そして、暇に任せて待合所内をウロウロ。

お菓子やジュースの自動販売機を見つける。

ここで、ジュースやお菓子を調達。

（ホテル待機中に配られるのは、お茶とお弁当、お水だけなので、お菓子やジュースが欲しければここが入手のラストチャンス）

そんなこんなで、待合所待機3時間・・・

ちょっと頭痛がしてきたゾ。。。

この待機時間でコロナにかかったんじゃあるまいな。。。

隔離先が決まったら、検査結果を教えてくれる

20：00　ようやく検査結果判明のコールが！

番号を呼ばれてカウンターに行くと

「ここからはお手洗いには行かれませんが大丈夫ですか？」

と聞かれる。

「ん？　トイレに行きたくなるほど、またさらに時間かかるの？？？」

結果判明組だけの待合席でさらに数分

ようやく入国審査に向かうのか。。。

もうグロッキー

頭痛の母と飽きた6歳と、空腹が不機嫌に変わる15歳。。。

どうやら、検査結果の判定にも時間がかかるが、それ以上に、行先ホテルの選定に時間がかかっているらしい。

隔離先のホテルが足りず、単身、家族連れ、TVの有無、wifiの有無などなど、諸々の条件でホテルを割り振っているようだ。

私たちは、行先ホテルの確保に時間がかかったパターンらしい。

この日以降、成田空港では、隔離ホテルが足りず、九州や大阪にホテルを確保しているということで、

いったん羽田で入国手続きをしてから、再度飛行機に乗り込み、九州や大阪に連れて行かれるというニュースで持ち切りだった。

6時間待って、また飛行機に乗れなんて言われたら。。。

泣いちゃうかも。。。

ここにきて、ちょっぴり💢

同じホテルに向かうであろう人たちと一緒に、スタッフの方の引率で入国ゲートに向かう。

預入荷物を探しに行くと、すでに同じ便で入国した人は羽田を後にしたらしく、私たちの荷物だけがポツネンと置かれていた。

その荷物をもって入国ゲートに向かう途中、検疫の犬を連れた白衣のおばちゃんが

「ちょっといいですか」

と荷物をチェック。

もちろんどうぞ、と犬を見ていたら、

「食品をお持ちですか」

と聞かれたので、

「さっき、検査待合所でもらったおにぎりとサンドイッチがここに」

と答える。

検疫のおばちゃんは怪訝そうに、

「ここで配られたんですか？特別に？」

と周囲をきょろきょろ。

「まあ、そうおっしゃるなら今回はそれでも結構ですが、次回からは気を付けてください（｀Δ´）！」

という。なにやら不服そうだし、私に何か問題があるかのような言い草だ

「いや、外国からは何も持ちこんでませんよ」

「ええ、ですから次回はご注意ください」

カッチーンわかってるよ

勝手に持ち込もうと思ってたら、明日からの待機のためにもっといろいろ持ってきたわい

ダメだから、泣く泣く持ち込み可能なお菓子だけにしてきたのに。。。

空港内で何が行われているか、縦割り行政の弊害か、お互い連携がないらしい。。。

普段なら、「はいはい」とやり過ごせそうな他愛ないことでも、

空港内で6時間近く待った片頭痛持ちの更年期のおばちゃんにはツライ追い打ち・・・

不愉快が顔面いっぱいに広がって、

素知らぬ顔で向こうへ行った検疫官を後目に、

案内のスタッフのお姉さんが心配そうにこっちを見てる。。。

ごめんね、短気で。。。

そんなこんなで、入国ゲートで入国スタンプをもらい、税関は難なく通過。

羽田第3ターミナルの到着ロビーでまた待機。

その間に、JAL ABCカウンターなるところで、「別送品申告書」を提出。

単なる帰国ではなく、海外引越の場合、船便や航空便やら別の荷物を送っているので、その旨税関で申告が必要なのだ。

入国ゲートを通過してくる一段と合流して、ホテルまでのシャトルバスに乗り込む。

そうして、私たちは羽田空港の真向かいにあるホテルにチェックインした。

こんな目と鼻の先に行くべきホテルはあったのね。。。

9:00 PM　ようやくホテルの部屋に到着

アメリカの自宅を出てから、実に25時間強

長い長い道のりでした・・・

そしてホテル隔離生活3日間が始まる。。。

（続く）

コロナ禍帰国体験記③ ～羽田コロナ検査のぐるぐる巡り Ⅱ～