本編とは別に、ギランバレー症候群を発症して体が動かなくなり困ったり苦労したことも書いていこうと思います。

本編の内容とダブってしまうこともあるかと思いますが、御了承いただければと思いますウインク

寝たきりのリハビリから、やっと座れるようになり、普通の車椅子に座ってのリハビリが始まった頃、ようやく私は靴を履くようになりました。

正確には履かせてもらうようになりました。

入院した時に、担当看護師の豆カレーさんから、リハビリの時に履く靴を持ってきてくださいと言われていたので、旦那が私が今まで外で履いていた靴を持ってきてくれていました。

とても気に入っていたスニーカーで履きなれていたものでした。

でも、いざリハビリの前に看護師さんに履かせてもらおうとすると、入らない滝汗
足が浮腫んでいてキツいとかそういうのではないのに履けないガーン

履かせてくれている看護師さんはとても大変そうでした。

「申し訳ないんだけど、今はもう少し大きいサイズの靴のほうがいいかもね?」

と言われて、旦那が今度は私のサイズよりも大きめのものを買ってきてくれました。

ピンクでかわいい~デレデレ

そう思いました。


またリハビリの前に履かせてもらおうとすると、また看護師さんが大変そうアセアセ

なんとか履かせてもらえましたが、

「この靴は履くのが大変だねアセアセおうちにあるのでいいから何か違うのないかな?」



それは普通のスニーカーで、普通の人から見たらとても履きやすそうな感じのものでしたが、当時の私は足の感覚がほとんどなく、その上まったくと言っていいほど動かなかったため、足を靴の奥に入れようとすると、真ん中辺りで指が手前に丸まってしまって、痛くはないけれど、このまま足を奥に入れられてしまうと怖い、という感じで靴の先まで足を入れることが出来ませんでした。感覚がなかったので、靴のなかで指が丸まったままになっていてもよくわからなかったし、それでもし骨折など怪我をしても自分で気づくことが出来ないかもしれないというのがあり、とても怖かったのです。

簡単に言うと、当時の私は靴を履くのに普通の人のようにグッと前に踏み込んで足を靴の先まで滑らせて履くことが出来なかった。足が動かないので、足に被せるような靴しか履けなかったのです。

靴で悩んでいた私を見かねて、ツンデレ美人さんが病院にあった介護用のマジックがついていて足を上から入れてマジックをとめるだけの靴を貸してくれました。

この、自分では履けないという感覚は、小さな子供に靴を履かせることを想像してもらうとわかりやすいかもしれません。マジックがついている靴のほうが履き口も広くなるし履かせやすいですよね。

当時は手も不自由だったので、自分で履くのはなかなか難しかったけれど、看護師さんや介護士さん、リハビリのスタッフの方に履かせてもらう時にすんなりいくようになり、とてもありがたかったです。


靴の問題は、退院してからもしばらく続いていて、ローファーのような上から足を入れるだけの形の靴を見つけて履いていました。

これは、靴を脱ぐときも同じで、私はしばらくの間、どこに行っても床に座って手で靴をとらないと脱げませんでした。

私は詳しいことはわかりませんが、きっと靴を履いたり脱いだりするときは、指などを含めうまく足の先を使っているんだなと気がつきました。

おかげさまで、最近ではスニーカーも履けるようになり、履くときに足をグッと前に踏み込むことも、足だけで脱ぐことも出来るようになりました。


そして足、靴のことでもう一つ。

だいぶ前ですが、大学病院に入院中にお世話になった担当看護師さんにやっと会えてお礼を言えたとき(主治医の先生や他の看護師さんにはお礼を言えていたのですが、担当の看護師さんだけシフトなどの関係でお会いできていませんでした。)、お話をしていて、看護師さんがふと私の足元を見て、

「ああ、ヒールじゃなくて、ちゃんとスニーカーが履けるのね。よかったニコニコ

と言ったので、

「ヒールはまだちょっと履けないです」

と言うと

「そうじゃなくて、ちゃんと足の平全体に自分の体重を乗せられるんだ、よかったと思って。」


そこで私は、はっとしましたびっくり

今まで私は足がまだ完全じゃないからヒールは履けないと思っていました。実際にバランスとか安全面とかも考えるとまだ少し難しいとは思います。

でも、思い出したんです。

大学病院で完全に寝たきりだったときも、看護師さんたちが写真つきの資料を作って病室に貼っておいてくれたこと。

ちびまんじゅうさんの足は、枕などを使って足首をなるべく直角に、足の指を上に向けておいてください、手は面会に来たときなどは、なるべく指などを動かしてあげてください。

などと書いてあり、実際に看護師さんたちは忙しいなか、私の体を動かしてくれていました。
そしてその資料を見ながら旦那も面会の度に動かしてくれていました。

私の体が固まらないように、治ったときに動きに制限が出てしまわないようにと。

寝たきりの時に、足の先が下を向いたままで固まってしまっていたら、ヒールしか履けなかったんだびっくり


私は気付き、驚いて担当看護師さんに

「~(上に書いたようなこと)ってこと?」

と言うと、

「そうだよ~あのまま固まっちゃったらヒールしか履けなかったよ。だから動かないときもちゃんとやっといた笑」

と言われました。

思えば、リハビリ病院でもツンデレ美人さん、モンブランさん、その他のリハビリスタッフの方、そして看護師さんや介護士さんにも何度も、治ったときに困らないようにと言われていたな。


今、私が杖も使わず普通に靴を履き歩けていて、足の裏全体で地面を踏み締めるのを感じられているのは、たくさんの人のおかげだなあと、本当に感謝でいっぱいになりました。