大学病院にいるときから、ずっと飲みたいものがありました。

テレビのCMで見ていて、飲めるようになったら絶対に飲みたいと思っていたもの、

午後の紅茶ストレートティー

液体の飲み込みも問題ないとなった私は、担当の看護師さんから

「水分は十分にとってくださいね」

と言われ、待ってましたとばかりに

「何か飲んじゃいけないものとかありますか?カフェインとか入っていても大丈夫ですか?」

と聞きました。

看護師さんは、

「何を飲んでもいいよ。まだあんまりそんなどろどろのヨーグルトとかは飲まないでしょ?」

ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤもう、嬉しくてニコニコ

旦那が来てくれたときに、病院の売店でいろいろと飲み物を買ってきてもらいました。

お水、ポカリスエット、お茶、カルピスなどなど。
次に旦那が来てくれるときまで買わなくてすむように。

でも、臆病な私は最初の何回かは、なぜか、カフェインの入っていない飲み物を買ってきてもらっていました。

ペットボトルにストローを入れて、飲みたいときにはナースコールをして、冷蔵庫から飲み物を出してもらって、蓋を開けてもらい、飲ませてもらう。

飲みたいときに毎回看護師さんを呼んでもいいのかなあ、と最初は少し悩んだりもしたけど、看護師さんたちは、部屋に来るたびに

「飲み物飲む?」

と聞いてくれたので、そんな心配はいりませんでした。そして、ペットボトルに付ける蓋ができるストローが売っていることを教えてもらい、旦那に売店で買ってきてもらいました。

くぼんだ小さなところをぽちっと指で押すと蓋が開くのですが、当時の私はまだそこを押すことも出来ませんでした。


そして慣れてきた頃、他の飲み物と一緒に念願の午後の紅茶を一本だけ買ってきてもらいました。

確か、夜でした。今まで飲んでいたものがなくなり、冷蔵庫の中身を見て

「次、何飲む?」

と看護師さんに聞かれたとき、午後の紅茶、と言いました。

ストローを入れ換えてもらって(看護師さんや介護士さんたちはいつもストローを変えるたびに洗ってくれていました)飲ませてもらった私は

「おいしい~ラブラブラブラブラブ

と言うと、看護師さんは笑いながら

「そう?」

ずっと飲みたかったものがやっと飲めた、おいしいラブ

実を言うと、私は病気になる前は、ほとんどと言っていいほど甘い飲み物は飲みませんでした。
いつもだいたい水かお茶、ブラックのコーヒー。

でも、ICUにいるときに飲みたいと強く思っていたのはサイダーなどの炭酸飲料、一般病棟に移ってからは、午後の紅茶やカルピスなどの甘い飲み物でした。

食べたかったものもたくさんありましたが、その一つはカレーでした。

妊娠中、異常なほどに神経質になっていた私は、ネットに書いてあった情報を全て鵜呑みにして、カレーは香辛料が入っているのでよくないと言うことでずっと食べずに我慢していました。

食堂に行くようになって何回目かの夕御飯にカレーが出ました。その時は普通のカレーではなく、ドライカレーのようなものでした。あ、私の食事形態が刻み食だったから、そう感じたのかもかもしれません。

一年以上ぶりのカレー🍛
しっかりカレーの味がして、私はうきうきしながら食べました。

でも、食事が終わって部屋に戻る頃、なんだか気持ち悪くなりました。

そして、部屋に戻るとすぐに吐いてしまいました。

ずっと刺激のあるものを食べてなかったから胃がビックリしたのかもしれません。
その日、私は朝まで吐き続けました。


何度も吐くので、夜勤の看護師さんがずっとついていてくれて、ガーグルベースという大きいコップの
ような容器を口にあててくれていました。

旦那が泊まりに来てくれている日でしたが、旦那は隣で熟睡…

「旦那さん、ちょっと冷たくない?」

笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き


私は、あまりの気持ち悪さに、看護師さんが部屋を少し離れたときも、いつの間にか手でガーグルベースを掴んでそこに吐いていました。

看護師さんがまた戻ってきてくれたとき、

あ!手で持ってるびっくり

その時の私には体を少し起こしてガーグルベースに手をかけているだけでも、すごく疲れることだったけれど、気持ち悪くて必死でした笑

そして酷かった吐き気も次の日には、けろっと治まりました。