ICUにいるとき、時々ガラス瓶のようなものがカチンとぶつかる音がしていました。

あとから聞いたのは私の治療に使われていた免疫グロブリンと言う薬はガラスの容器に入っていたそうです。

 

でも、その音は私には夏に清涼飲料水のCMなど流れるとても涼しそうな音に聞こえていて、何か飲み物が入っている瓶だと思っていました。(見えていないので勝手な想像ですが)

夢の中でも何かを飲みたいという欲求がとても強くありました。

 

治ったらあれを飲むんだ!これも飲みたい!

その飲みたいという欲求が私を支えているような時期もありました。

 

意識もない私に看護師さんたちはちゃんと話しかけてくれていました。

全部が現実かはわかりません。夢だったものもあるかもしれませんが。

 

「ちびまんじゅうさん、ちゃんと綺麗にしてくれない人がいたら起こしなよ!」

 

動けない私の体のケアをしてくれていたからだと思います。

そんなふうに言ってくれる声が聞こえました。

 

これもほぼ想像なのですが、たぶん、一日何回かおむつ替えに来てくれたとき、動かされるので体に結構な痛みを感じました。

「いてててて、痛いのは生きてる証拠!今日も生きてる!」

毎回そう思っていました。

 

「○○(旦那)、こちびまんじゅう」

 

心の中で何度も必死に叫んでいました。

 

そして眠くなると

 

「○○(旦那)、こちびまんじゅう、ママは明日を生きるために寝るね」

 

そう言って寝ていました。(外から見れば私はずっと眠っている状態だったけれど)