むか~し、社会人になりたての頃に耳にした「カップラーメンから最先端宇宙事業までの大手総合商社」というフレーズを妙に覚えている。大手総合商社に勤務する人は皆な総合商社の「いろは」の基本知識はあるが、扱う品目が多岐にわたるので、部署が変わるとチンプンカンプンという事態に陥る、ということを説明するのに使われたように記憶している。

それから長い年月が経ち、初めて大病院・医療とどっぷりと関わることとなった乳がん治療・乳房再建。治療中に時々「カップラーメンから最先端宇宙事業までの大手総合商社」というフレーズが頭に浮かんできて、「大病院も大手総合商社だな」と思った。大手病院は専門分野が明確で、専門外のことは.....と感じることがあってね。だからこそ、もっと横の繋がり・連携を上手くすればいいのに...と思うこともあった。

前置きが長くなったが、1ヶ月ちょっと前に整形外科病院で左肩脱臼治療のために内視鏡手術を受け、手術直後からリハビリ指導を受けている。約5週間の肩のリハビリ指導の中で、「これって、乳がんのリハビリにも使えるのでは?」と思うことがしばしば。肩の専門医の私の主治医や理学療法士から受けるアドバイス・指導は、運動機能回復や楽な姿勢の取り方などに関しては、さすが!なるほど!と思うことが多い。さすがその道のプロだ。

昨日の記事で紹介した「乳癌の患側の腕を上げるリハビリ時には、まずは健側の手で患側の腕・肘を支え、健側の手の力で患側を腕を持ち上げるリハビリから始めた方が楽」というのもその1つ。それ以外にも、思いつくままにちょっと書いてみます。

■患側の「肘」を健側の手で支え、患側の腕を曲げた状態で、健側の手の力で患側の腕を上げる。

腕を上げる場合、肩が支点になる。支える点から距離が遠い所に重さがあればあるほど、支える点にかかる力は大きくなる。なので、腕は曲げた状態の方が楽に上げられる。乳がん手術により影響を受けるのは肩ではなく腋窩リンパ節などだが、応用はできると思う。

■患側の「手首」を健側の手で支え、患側の腕を軽く伸ばした状態で、健側の手の力で患側の腕を上げる。

腕を伸ばせば伸ばすほど、負荷が大きくなる。健側の手で支える場所を肘から手首に変えるだけでも負荷が上がる。ある程度、腕が上がるようになっても、あと一歩の真っ直ぐまで行かない場合にも、健側の手を使うことや、患側の腕の曲げる・伸ばすの状態を変えることは試してみる価値があると思う。

■リンパ浮腫対策や術後すぐに使えるかもしれないバスタオルでの調節。

今回、左肩手術直後から現在まで左肩の下にバスタオルを折りたたんで肩が浮かない状態で寝る様に指導され、そのようにしている。枕の左下にバスタオルがある感じだ。布団と肩の間に隙間ができると、肩周辺筋肉に力が入って硬くなり、リハビリに影響するので、バスタオルで隙間を埋め、バスタオルに力を預けリラックスした状態で寝られるようにするためだ。デスクの椅子や車のドライバーシートの背もたれにクッションを入れて背中の緊張を和らげるのと同じ原理かな?

これは、乳がん術後すぐの時や、リンパ浮腫対策として患側の腕を少し高くして寝たい場合にも応用できると思う。バスタオルは高さが自由自在。しかも動かないのでクッションよりもいいかも?とすら思う。

どこまで参考になるか分からない上、もう知っている内容かもしれないが、試してみる価値はあるかな?

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