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「乳がんになったことよりも、乳房を失う方がショック」「全摘でお願いします。バランスのためにも、乳がんのリスクを下げるためにも、反対側の健康な乳房も取ってしまいたい」。これは、私が実際に乳がん仲間から聞いた声だ。乳房への想いは十人十色。その上、同じ人でも乳房への想いは変わる。そして、乳がん患者が治療方針を決める際には、乳房への想いが少なからず影響する。「乳腺外科の先生は大変だな....」と思うことがある。

全摘後の自身の胸を初めて見ると、多くの人がショックや衝撃を受ける。手術前に「もう年だし、胸なんて要らない!」と言っていた70代の病院仲間は、「全摘は駄目!じぇんりーちゃん、再建して正解!」と手術後に初めて会った時に開口一番に言っていた。入院中に胸がない自分に慣れていく人と、「いや.......これは駄目」と二次再建を検討し始める人とに分かれると感じた。

また、一次再建を希望しても、術中の検査で、乳腺外科医が一次再建不可の診断を術中に下すことがある。さらに、乳がんの進行度合いによっては、再建の選択肢がなかったり、「手術から数年後に乳腺外科医が再建OKと診断した場合のみ可能」だったりする。

アナトミカル型シリコンが保険適用になって以降、乳房再建の選択肢がある方、特にシリコン・インプラントでの再建が可能な方に対しては、一次再建をするのが当たり前のような風潮やプレッシャーみたいなものがあるように感じることがある。言うまでもなく、再建しない選択も尊重されるべきだ。再建は、患者自身が「再建をしたい!」と思った時が再建に最もふさわしい時!だと私は信じている。

それで、私と同時期に一時再建をした同年代の仲間が、先日シリコン・インプラント術後5年で乳輪乳頭の再建をした。珍しいケースだ。彼女は5年間、自分専用に制作してもらった人工ニップルを使用していたので、私は驚き、今になって乳輪乳頭を再建しようと思った理由を訊いてみた。「棺桶に入った時にね.........」と返ってきた。それを聞いた時、「私が乳がん手術を受けた時は、再建が今ほど一般的でなくて....。ステージが低かったけど全摘にして.....。今ではすっかり全摘後の胸にも慣れてOKなんだけど、再建に少し興味がある。だって、棺桶に入った時さ.....」と乳がんサバイバーの同年代の友達から数年前に言われたことを思い出した。

アナトミカル型シリコンが保険適用になった後、私が乳がん手術を受けた病院では乳房再建者が増えたが、特に高齢者の再建が増えた、と数年前に聞いた。当時は「乳房への想いには年齢は関係ないよね」と思っただけだったが、同年代の友達の「棺桶に入った時に.....」という理由を聞き、「高齢者の再建希望の理由には、棺桶の理由もある?」とふと思った。

乳房再建を希望する理由は本当に様々だと改めて思う。私には「棺桶に入った時に.....」という発想がなかったので。

半袖ではちょっと肌寒い今日の都内。ミンミンの鳴き声は消え、ツクツクボウシの合唱。ヒグラシの鳴き声が聞こえないのか寂しい。



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