術前化学療法も終わり、予定通り行けば今月26日に手術予定。
ふー
一息吐いたところで、自分の病気について、今迄の事を整理しておこうと思う。
私は神経線維腫症Ⅰ型という優性遺伝の難病を持って生まれた。
何故、私が神経線維腫症Ⅰ型だと気付いたか?
中学校に入った頃、右肩に生まれ付きあった大きな腫瘍を切除しようと病院を訪ねた時、「この出方は…。」と医師が気付いてくれたから。
私の身体には、この疾患特有のカフェ・オレ班が数多くあったのだ。
神経線維腫症Ⅰ型は優性遺伝の難病で、人口約3千人に対して1人の割合で発症。
遺伝病の中では患者数の多い病気で、遺伝の場合と弧発(突然変異)の場合がある。
主な症状
生まれた時から若しくは乳児期に皮膚に現れるカフェ・オレ班
骨欠損や脊柱側彎症等の骨病変
学童期以後頃から現れる神経線維腫
身体の表面にも皮下組織にも出来る。基本良性だが悪性化する場合もある。
神経に腫瘍が出来るので、様々な症状が出る事も…。脳に出来ると脳腫瘍になるし、頸椎に出来ると四肢麻痺になる事も稀にある。
線維腫の数は個人差が非常に激しい。人によっては正常な皮膚が存在しなくなる程、線維腫で皮膚が覆い尽くされる場合もある。
びまん性神経線維腫となり、垂れ下がる場合もある。
その他、
脳波の異常
知能低下
目の病変
等など、様々な症状がある。
私の右肩の腫瘍は神経線維腫だった。
この疾患には様々な合併症があるので検査を受ける様、医師は母に説明したのだろう。
私は脊柱側彎症である事が分かった。
(私の場合は主に背骨の下半分、胸椎下~腰椎部分の側彎症。)
一年ほど経過観察していたが徐々に悪化し、手術を要する状態になった。
神経線維腫症による側彎症は、しばしば高度になる為、早急な手術が必要だったのだ。
手術後半年間、首から腰まで石膏のギブスを巻いて起き上がってはいけない生活。
これは辛いというより、寝ぼけて無意識に身体を起こしてしまったらどうしよう?という不安の方が強かったかも。
ネットも携帯も無い時代。
レンタルビデオすら無かった時代。
でも、テレビや本を読んで過ごしていて、時間を持て余した記憶はあんまり無い。
術前化学療法を受けていたこの半年間と、ギブスで巻かれてベッドの上のみで過ごした半年間。
どちらが辛かったのか、今、考えてもよく分からない