ここでは初めて書く話だと思います。
私は昔、アルフィーのファンでした。

子供の頃からアイドルに興味がなく、まわりの友人がマッチだトシちゃんだシブがき隊だと楽しそうにしている中、ちょっぴり寂しい思いをしていました。
みんな買ってた「明星」だって、私は一度も買ったことがありません。

「好きな歌手が欲しい!」
なんか変だけど切実な願いでした。

そんな小6のある日。
ザ・ベストテンを見ていた私に衝撃が走ります。

「メリーアン」です。

すぐに「これだ!」って思いました。
「私この人たちのファンになる!」

メリーアンの翌年には、よりキャッチーな「星空のディスタンス」が発売されたこともあり、一気にアルフィーにのめり込んで行きました。
メリーアンでは、確か紅白にも出たんじゃなかったでしょうか。

メリーアンがヒットした時点でアルフィーはもうかなりの長いキャリアを積んだグループだったので、現在進行中のものと同時に過去のアルバムやシングルを買い集めるのも楽しかったです。
中学に入ってお小遣いが増えたこともあって、ビクター時代のアルバムも含めてレコードは全て買いましたっけね。
音楽雑誌も定期購読するようになったし、彼らのラジオ番組も欠かさず聴きました。

ただ、周囲に同じアルフィーファンの人は皆無だったので、やはりちょっと寂しくて、私は今思うと迷惑でしかない宣伝活動を始めます。
レコードからテープにダビングしたアルバムを、友人たちに片っ端から貸し出したんです。
当時テープの貸し借りはよく行われていたし、借りたらちゃんと聴いて一曲一曲の感想を書き添えて返すというのが流儀でした。
ヒマだったんだなぁ。勉強せんかい。

そうして地道に活動した結果、なんと2人の友人をアルフィーファンにすることに成功。
それに加え、一学年の生徒数が約500人の中学校でしたから、「私もアルフィー好きやで!」という子にクラス換えで出会えたりもするわけです。
こうして私の音楽ライフはどんどん充実していき、中2で初めて友人たちとコンサートにも行けました。
本当に楽しかった。

さて。
冒頭で私、「昔ファンだった」という言い方をしました。
はい、今は、と言いますか、もうとっくにファンをやめてます。

新しいシングルが出るたびに「あれ?」ってなっていきまして。
高校に入ったあたりから、まずシングルを買わなくなり、次にアルバムを買わなくなり、最後には情報を追わなくなって、私のアルフィーファン生活は終了しました。

ファンだったのはレコードの時代で、とうとうアルフィーのCDは一枚も買わずじまいでした。
一生懸命買い集めたレコードたちは、一人暮らしをする際に全て中古屋に売ってしまい、今もう手元に一枚もありません。
ただ、ファン時代に好きだった曲は今も好きで、カラオケでめっちゃ歌います。
ちなみに3人のうちで私が好きだったのは桜井さんです。
桜井さんの実家の酒店・秩父の「櫻井太傳治商店」に行くのが中学時代の夢で、これは今もちょっと行きたいかも。

アルフィーファンになったおかげで暗黒の中学時代を楽しく過ごせた面がありますし、アルフィーのおかげで知ることができた洋楽がいくつもあるので、彼らには今とても感謝しています。