光浦靖子『50歳になりまして』読了。



仕事も減らしてカナダ留学に備えていたのに
コロナで中止になって。
コロナ禍と更年期、老後の心配。
いろんなことをネガティブに考え抜いた書き下ろしエッセイ集。
自分の性格と、とことん向き合っていて、
なぜかカテゴライズされてしまう人から見える自分と、こうありたいという内なる自分との狭間でかなり苦悩している。
でも、あー面倒くさい!となってしまう質なので余計に誤解されやすい。
人から求められるキャラをやっていると最初は楽だけど、だんだんしんどくなるの分かる。
幼い頃から母親に、お前はこうって決めつけられてくると、その呪縛から逃れるのが難しいのも分かる。
親からプレゼントをもらって、欲しいものは知っているのに違うものを渡されたから反応が薄かったために、喜ばない、可愛くないと言われる不条理、私も経験がある。
そして「この子はごめんなさいとありがとうを言わない子」と。
言ったら言ったで本心でないのに言っていると言われ、間が悪くなってしまい言いそびれるとか、繰り返しているうちに言えなくなってしまう。
そのうち、こんなことを言ったらこう思われるのかなとか考えすぎで感情表現できなくなってしまう。
物事、否定から考える。
光浦さん、だいぶ拗れていて、性格を変えたいと書いているけど、
友だちもいるし、嫌われてないし、
自分に優しくしていいのでは。
このエッセイ集は、心情の吐露ってやつで、
親や友だちや周りの人に読まれても大丈夫?ってくらいあけっぴろげに書いている。
自分に優しい第一歩かな?
話言葉で書いているので、より親しみやすいし、ダイレクトに伝わるものがある。
人生で一度も恋をしたことが無いって、
そこは是非ともがんばってほしい、応援してます!