初めまして。K貨物仙人と申します。
当方は某大手国内三大 宅配業者と委託を持ち実際にこれから軽運送の仕事に興味がある方に注意点や裏ワザ等も含めてお伝えしたいと思います。
最近よく目にしませんか?「軽運送ドライバー急募!」
軽運送ドライバーと言っても雇われ方(厳密に言うと個人事業主の扱いになるので雇われと言う言葉を使うのは語弊がありますが、ここでは仕事を貰う立場として敢えて雇われと言う言葉を時々使いますね)。
まず自分が所属する加盟店や事業用に要注意です!
一般的に事業所の規模が大きい、若しくは従業員数の多い所と業務委託契約を結ぶと
メリット→手持ちの事業用軽貨物が無くてもリースやレンタルの斡旋で仕事自体は比較的スムーズに始めれる、案件を多く持っている事が多いので仕事に困る事は少ない(一概には言えない)
デメリット→多くのスタッフを抱えている分「毎月の売上額から事務手数料として〇%は必ず引きます」等と引かれ物が多いです
例えば純利で50万円稼いだとします。
インセンティブとして15%無条件で天引き、事務手数料で3万円固定で引きます。
→395,000にまで手取りが減るわけです。
で、ここで1番気を付けたいのが「業務委託契約」
これ、契約上は「お互い個人事業主(社長)同士として仕事を交わしましょう」っていう書面だけの契約書で実際はほぼ雇い主側(仕事を振ってくる側)にメリットがあるように作られています。
そもそも「委託契約」とは名前ばかりの物で実際には仕事をこちらが「与えてもらう立場」には変わりなく
契約書を交わすことによってあたかも「平等な立場」を主張してあるように感じますが
実際は「社会保険労務士逃れの暗黙の雇い」です。
当方も1度悪質な業務委託契約を交わしてしまい、幸い自分が法学部出身で弁護士も親しいので口頭でトラブルは解決しましたが
「違約金の額が半端じゃない」
「何かトラブルが起きたら雇われ側にほぼ全ての責任を押し付けるような内容になっている」
「雇われ側に対する処罰は厳格に定めている割に雇い主側の不慮に関しては浅くしか触れていない」
など、後々冷静に考えるととんでもなく悪質な業務委託契約という物が沢山存在します。
実際に自分の知人でも数名、「提示された仕事内容、単価と現場の仕事が違い過ぎる」との理由で
契約元に解除を申し出た所「1人あたり40万円の違約金を支払った後、契約解除とする」と言う条件になり
泣く泣く実際に40万円返した者が居ます!
実際にこの「違約金」という物は「雇い主」が「運送会社」と先に契約を結んで
その契約の話を雇われ側に振っている状態です。
私たちドライバー側の立場には殆ど知らされませんが実際には
「当日欠勤スタッフが出た場合や代走出来るドライバーを斡旋出来なければ日額あたり〇万円の違約金を支払う」等が私達に話が振られる前から決められています。
つまり大元の運送会社をA、業務委託契約を結んで仕事の案件を提示して来るのがB、仕事を受ける私達をCとすれば
Cが何か起こせばAはBに損害賠償請求をするわけです、しかし事前の業務委託契約に則ってBはその損害賠償請求をCに丸投げしてくる仕組みです。
直ぐに業務委託契約という言葉を出して来る運送会社(斡旋)はオススメ出来ません。
それに単発の案件を頻繁に投げてくる事が多くその度に単価が変わるので意外と収入が安定しません。
またレンタカー等を貸与して貰った場合は返却の際に必ずと言って良いほど、タイヤのすり減りがとか、オイル交換時期だからとか 何かと請求して来ます。
最初に自社のアピールが半端じゃない会社は辞める時や突発欠勤の際にとんでもない事になるので要注意!
じゃあどういう所が良いの?って話ですが
だいたい大きい郵便局や佐川急便の事業所、ヤマト運輸の事業所がある周りには
〜運送など制服だけ着て黒ナンバーの軽貨物で配達しているスタッフや会社が存在します。
そう言う会社の場合は一応業務委託契約にはなりますが「各々が社長」と言う見方をしてくれるので
単価と事業所がほぼ固定で 旧スタッフのお下がりの軽バンを日額〇円引きとかで貸与してくれる所が多いです。自分で日頃持つのはガソリン代と最低限のメンテナンス費用くらいです。
そう言う会社がどこにあるのか直接そのドライバーに聞き込みしたり
近場の求人誌などに載ってある場合もあるので
地場の仕事は地場の事業所で斡旋してもらう。これが軽貨物ドライバーのベターです。
以降は裏ワザと言うか当方もやった事がありますが現在はこのご時世で所謂「軽バン」が働くくるまとして滅茶苦茶高いです。
20万キロ越えでも商品として出ているレベルです(--;)
特に「エヴリィ」「ハイゼットカーゴ」「N-VAN」等元々最大積載量350kgの4ナンバーは高いです。
なので少し予算を下げたい方は「アトレーワゴン」や「バモス」等のロールーフの5ナンバーワゴンの後部座席を外して陸運局にて構造変更手続きで4ナンバー登録にして稼働させる方も居ます(この場合は乗車定員2名、最大積載量250kg等になる場合が多いです)。
この話の下りで元々5ナンバーの軽自動車を4ナンバー登録に変えることは比較的簡単です。
〇後部座席の搭乗装置を取り外して荷室開口部が80cm以上、荷台とするフロアが60cm平米以上ある事
用は、後部座席を取り外してベニヤ板とか敷いたり養生マットを敷いて検査官目線で「荷室」と見なされるスペースが確保出来てあれば
ミラだろうがワゴンRだろうが元々5ナンバーでも4ナンバーに構造変更出来る訳です。
こちらが一見普通のAZワゴン(スズキワゴンRのOEM)ですが
後ろを開けると…
こんな感じのドンガラです笑
但し「構造変更」を、するには新たに車検を受け直す必要がある為 出来れば車検の残りが少ない車体で行う方が無駄が無いかと思います。
当方は福岡県内ですが過去に数回、自家用軽自動車を4ナンバーに構造変更の経験ありますが
基本的にリアシートが撤去されていて板かマットが敷かれて「ココが荷室です」と言えば
4名→2名に構造変更で通っています。オマケに型落ちの軽自動車で行うと税金が必然的に貨物登録なので安くなる。
最大積載量の記載に関しては検査官が後軸重量や車両重量を計算の上100~200kgとなる場合が多いようです。
その後運輸局で事業用届けと黒ナンバー取得という流れになりますが 自分で行うと普通のユーザー車検並の代金で済みます。
取り外して不要になったシート類等は解体屋等に数千円払うと処分して貰えます。
〇ワゴンRやムーヴ等のハイトールワゴンを4ナンバー事業用登録するメリット
車体自体が軽バンよりかなり安価に手に入る
元々が自家用車設計なのでプライベートでも2人以上乗らなければ軽量化された荷室の広い軽自動車として快適に使える(軽バンのオートマなんかは高速道路は本当にキツい)
更に助手席も倒したり内張りも剥がしたり工夫をすると結構積載出来る
〇デメリット
やはり元々が自家用車設計なので「長物」「高さのある荷物」の積載時には専用設計の軽バンよりは不利が出る
会社によっては最大積載量350kgの車両しか持ち込み禁止の所があるのでこの手の会社では通用しない
※個人的に配達区域が広くない郵便局の下請け等ではとりあえず黒ナンバー付いてて任意保険掛かってあれば運行OKのケースが多いです
自分の知人もスズキのジムニーを2名公認にして軽運送に使ってました(笑)
今日はこのくらいにしておきますが、エヴリィが高い!やっと見つけたと思ったら過走行のマニュアルでクラッチが寿命…何て事に絶望しなくても済むケースがあるということです。
運が良ければ個人売買で買ったワゴンRで構造変更して全部自分でやれば10万円以内から黒ナンバーを付けて運送業務に付けますよ!

