こんにちは。今年のNASCARもいよいよ最終戦となりました。どんなレースになるのでしょうか。今回はそんなフェニックスのプレビューです。
コース紹介
アリゾナ州、フェニックスの砂漠の中に位置するレーストラックです。1周1マイルでバンクはターン1〜2が8〜9度、3〜4が10〜11度となっています。数字以上にフラットに見えるのがターン1〜2。最近はイエローラインの内側を走っていくシーンも散見されます。
レース距離は60-125-127の計312周、約500キロです。フェニックスだけは熱い気候もあってエンジンに厳しいことから例年あえてキロ表示にして500という数字を保ってます。 そんなターン以上に特徴的なのが写真のフロントストレート。やや後半よりの部分で左に軽くカーブしていて、その内側の部分をショートカットすることが可能です。タイム的には正規ルートを走ったほうが速いですが、前のマシンをパスする際のライン取りとしては機能する形。リスタート直後は写真のように一気にみんながショートカットしていきます。これをどう使うかもフェニックスを制するために必要な所となりますね。
フューエルウィンドウは80〜85周程ですが、タイヤがきになるところ。ケーションのタイミングとタイヤの減りを読めたチームが有利になってきます。
エントリーリスト
表に出ている39人に加えて50番Team Amerivetからジェブ・バートンが出場。スターコムレーシングの人達が建てたチームのようですね。バートンは久々のカップ戦となるので頑張ってもらいたいところ。
また、最終戦をきっちりフルハウスで終えれるのは素晴らしいことですね。Gen7の部品不足や参戦の難しさもようやく完全に収まったと言えるのでは無いでしょうか。
残りのオープン勢はイエリー、フィンチャム、ジョンソンのお馴染みの3人。こちらも良いレースをしてもらいたいですね。
プレイオフ争い
この四人の争いです。ルールは一番最初にチェッカーを受けた人がチャンピオン。ステージ1, 2は意味をなさないので312周を戦う形です。
フェニックスでの成績をみると、GEN7になって以降ではレディック12.2, ロガーノ14.4, ブレイニー3.0, バイロン9.4。レディック以外の三人はこの間に1勝ずつを挙げてます。
6戦連続トップ5のブレイニーが有利に見えますが、他もかなり速い部類。(ロガーノも34位のやらかしを除けばアベレージ9.5)レディックも今季のフェニックスでトップ10を記録してるので何時も通り四人がトップを争う姿が予想されます。
誰が勝とうともいい形で終わってもらいたいですね。
4人の紹介についてはこちらで
News
マーティンズビル、順位操作に制裁
マーティンズビルのレース後の議論の的となった、シボレー陣営とトヨタ陣営の順位操作疑惑。1ポイントを争う展開だった24バイロンと20ベルの争いでしたが、シボレー側は20周以上に渡り1チャステインと3ディロンが24バイロンを抜かず後ろで並んでブロック。対するトヨタは23ウォレスを残り数周でスローダウンさせて20ベルに順位を譲らせました。(無線を聞く限りスローダウンを始めた時点でベルより6〜7秒は先行)
どちら共にチーム側から指示が出ていたということで当該の3チーム共にスポッター、クルーチーフ、チームエグゼクティブに出場停止。また、ドライバーとチームにそれぞれ10万ドルの罰金と50ポイントの減算がなされました。
シボレー側は過去の判例でお咎めなしでしたが、再発防止の意も込めてか今回はペナルティ対象に。また、NASCAR側はチーム間で操作が行われたことも重要視しており、今後また同様の事があった場合各メーカーにもペナルティを課すことを示唆しています。
最も、このようなケースでメリットを得たドライバー本人を罰するのは難しく、結局罰を受けるのはチャンピオンに関係ない人になってしまうため、ここの采配は今後も難しくなりそうです。
何が起こったか見たい方は以下の記事をご覧ください
ピット出口のラインの扱いに大きな変更
なんとなんと、最終戦の直前に大きなルール変更がありました。コーション中のピット出口の順位決めですが、従来は画像真ん中やや上に映る白いラインでのポジションを見ていました。今回から、そのラインを先にある出口を示す黄色いラインに変更。
今まで先頭のピットボックスを取ったドライバーはまっすぐ発進できるほか、このラインまでは加速しきらずでも達せてしまうため、他のマシンよりかなり有利な状況でした。
最近で印象深いのは2021年フェニックスの最後のピット。1枚目の写真がこれまでのライントップのラーソンが通過した瞬間です。ラーソン陣営が素晴らしいピットを決めたのはもちろんですが、下の写真の新しいラインをベースにするとハムリンの方が前でリスタートすることになります。
どうやら来年以降は各トラックでこのラインになる可能性があるようで、ポールの絶対的有利の条件がまた一つなくなる形になりました。
果たしてこれがどう働くのか、最終戦の結果に絡むのかに注目です。
ファイナル4連単予想
1 バイロン2 ブレイニー
3 ロガーノ
4 レディック
この予想で行きます。バイロンはここ2年なかなか惜しいところで終わってるので、ここで一度チャンピオンに輝きたいですね。