アリバイ会社 初摘発 「うちで勤務」うそ説明 架空の源泉徴収票作成 朝日新聞 9月26日 朝刊記事より転載
仕事や居場所を知られたくない人に虚偽の勤務先などを提供する「アリバイ会社」。
北海道警は9月初旬、東京都内の「アリバイ会社」の男2人を逮捕した。詐欺容疑者から依頼を受け、実際には勤務していないのに「うちで働いている」と役所からの在籍確認電話にうその説明をしたとされる 地方税法違反容疑(虚偽答弁だ。全国で初めて業務そのものについて摘発された「アリバイ会社」とは。
詐欺事件「加担」した疑い
7日に逮捕されたのは、インターネット「アリバイ.com」を運営する東京都新宿区住吉町 真子涼二容疑者(32)ら2人。
道警によると、2人は2009年12月、札幌市西区の無職の女(27)から頼まれ、虚偽の源泉徴収票を作成。区役所からの在籍確認の電話に「家で働いている」と説明した疑いがある。
「仕事なので虚偽の説明をしたが、どちらが答えたかは覚えていない」と供述したという。
女は収入がなく住宅ローンが組めないが、住宅建築を請け負った知人の建築会社社長の男(64)ら4人と共謀。虚偽の源泉徴収票を使って区役所から交付を受けた所得証明書を悪用してローンを申し込み、金融会社から約5600万円を騙し取った詐欺容疑で、5人は9月6日に逮捕された。
「アリバイ.com」のホームページによると、通常3000円の入会金と月会費3000円で、源泉徴収票の発行は」一通5000円、在籍確認は一か月間で3000円で請け負っていた。
「利用者の9割が水商売の女性」と、都内の別の「アリバイ会社」で責任者をしている男性(40)は話した。1日約200件の依頼があるという。
責任者は女性からの依頼例を明かす。「風俗店で働いている事を隠したい。」
職種は外出が多い営業職とし、「勤務先」の電話番号はアリバイ会社の回線にする。
女性の関係者から電話が入ると「ただ今、外出しております。」などと対応。
家族や恋人に見せるため、「普通の会社」に勤めているように装う虚偽の給与明細や源泉徴収票を作ることもあるという。
この新聞報道を見てから、実際に「インターネット」にはこうした「アリバイ会社」というものがどれ位載っているのかを見てみましたが、本当にびっくりする位の業者数が実に派手な広告を出して入るので驚いた!というのが本音です。
そして、その広告文言には「虚偽の証明書」作成を請け負う事や在籍確認に対する「虚偽の在籍確認」など、どれもこれも怪しげな業務が羅列されているのですから、こうした「アリバイ会社」が到底全う合法的な会社では無い事は明白となっている、と感じました。
こうした業者の存在を、「必要悪としての存在」だと考えている人も居られる様ですが、今回の北海道警察の摘発事案からも明白である通り、このような「アリバイ会社」の存在が、「詐欺行為」という犯罪を誘発、誘引する存在である事実をきちんと見据えて、早急な法整備と規制強化、摘発が進む事が重要なのではないか、と感じています。
