今回ここに来るまでには色々と考えた事があった。
行こうと思った最初の気持ちは、楽しみな気持ちが大半。そして被災地の今を知っておきたいという気持ち。
3月11日に東北・関東を襲った大地震。当初TVや新聞の報道は目を疑う光景ばかりが広がり、また頻繁な余震や不安を煽るような情報が飛び交う毎日だった。
あれから2ヶ月半。ここは埼玉だが、メディアの震災の報道は激減し、震災以前のような番組が増えた。それはそれで良い事だと思う。生活も以前のように日常に戻っている。大きく違うのは街が暗くなった事。あれから首都圏は照明を控え続けている。でも今はこれが日常。慣れるものだ。
被災地の復興が進んでいるのは確かだが、その進捗度合は想像でしかなかった。何となく報道の減退と反比例しているのだろうと、自分の中では結構な進み具合を予想していた。
そんな折、出発当日の土曜日に、Aspeedの瀬口監督が、レーシングドライバー数名とその関係者の方が石巻の鹿妻小学校を訪問した時の動画を公開していたので見てみた。
SAVE JAPANのトラックにレーシングカーを積み込み、小学校の校庭へ。そのトラックを追いかける子どもたちも楽しそうだった(^^)それが本当に子どもらしく、とても微笑ましくて、グッときた。
そして実際にレーシングカーの運転席へ座ったり、車の中で写真を撮ったり。周りで見ている大人も何だか楽しそうだったり。中には`車は好きですか?´と聞かれ、カメラに向かって`あまり好きではありません´と正直に答える子どもも。質問した監督もこれには笑いが。子どもは正直でよし。これもまた微笑ましかった。
体育館では、レーシングドライバーや関係者がたこ焼きを作り、被災者の方々に振る舞われた。長時間ひたすらたこ焼きを焼き続け、段々上手になっていく過程も見られたりして、この動画も必見。この中で、本部長と呼ばれる女性がいたが、その方が`今日は幸せな1日だわ~´と言われた事が忘れられない。自然と出た言葉だし、そう言わせた皆さんはもっと嬉しかっただろうと思う。
最後にドライバーさんと関係者の方々の挨拶。言葉に詰まって話せなくなってしまったドライバー星野さん。言葉はなくてもその姿で思いが充分に伝わったはず。その姿に堪えられず涙を流したドライバーさんたち。それぞれに伝え切れない色々な思いがあったのだろうと感じた。
この動画を見て、今回の活動が実現して良かったと思ったし、今後に繋がるきっかけになるのではないかと感じた。また、避難所の生活が垣間見え、継続的支援は尚必要なのだと思った。
この動画を公開された事に感謝したい。そしてこの動画は多くの方に見てもらいたい。これがわずか数日前の被災地であるという現状を知ってほしい。
一昨日行った菅生のサーキット場付近は、一見昨年と変わっていないようだったが、道路には至るところに亀裂が走っており、その亀裂を埋めるようにコンクリートが流されていた。グランドスタンドからパドックへ通じるトンネルの壁にも大きな亀裂があった。一つめの亀裂を見た時、地震でできたものとは信じられなかった。しかしそれが1つ2つと増えていき、まさかなぁ・・・という思いになり、気になって仕方がなかった。
帰りに、タクシーの運転手さんに聞いたら、やはり道路の亀裂は地震によってできたものだと言っていた。そして、それでもこの辺は被害が少ない方で、海沿いは見れたものではない、とも言われた。それ以上は聞く事ができなかった。それなりの想像はしていたつもりだったが、ほんの少し話を聞いただけで言葉が出なくなってしまった。
今見たサーキット場も、レース開催に向けてきっと急ピッチでここまで復旧したのだろう。これで被害が少なかった方、と言われても・・・。その爪痕の大きさを思い知り、また話には聞いていたが、運転手さんを通じて東北の方の優しい人柄と、穏やかな中の強さを感じた気がした。
レースを観に行こうと思っていた最初の楽しい気持ちからは心持ちが変わっていたが、被災地の今を少しでも見る事ができて、自分自身は行って良かったと思っている。そして至るところで地元の方の温かさを感じ、ますます仙台が好きになった。
1日も早く、1人でも多くの方が以前のような日常生活を取り戻せる日が来ますように。子どもも大人も心から笑える毎日が来ますように。頑張ろう東北!
そして自分はやれる事をやっていこうと思う。
※その東北が昨日は台風の被害を受けた。昨日まで歩いていた場所が冠水している。信じられないというか信じたくないというか、今はもう被害が大きくならないでほしいと思うばかりだ。