百貨店という所には、いろんな人がいる。

従業員しかり、お客様しかり。


「国家の品格」「会社の品格」「女性の品格」

どれもおもしろかったもので、タイトル真似してしまいました。

「お客様の品格」

日々接客をしていて感じることが多いのです。

「自分の方が立場が上」と思った時の行動にこそ、その人となりが表れる。


わたしは幸いにも素敵なお客さまに恵まれることが多いけれど、

びっくりするような人も中にはいらっしゃる。

ご本人はご存じないだろうが、店内には様々なネットワークがある。

店内、時には他店舗の困ったさんの情報まで、把握していたりする。

個人情報にのっとった範囲内で、ね。


具体例はあげられなくて残念だが、共通して思うことがある。


「お客様」という立場に、甘んじすぎているんじゃありません?

ってこと。


確かに小売業、百貨店においてはお客さまが一番。

できる限りのサービスを提供するのがわたしたちの仕事。

ましてやデパートなんて、セール時期以外はほぼ定価。

全く同じ商品がもしスーパーで2割引の値段で売っていたとしたら・・・。

その差額の2割分は、サービス料で頂戴していることになる。

百貨店という空間、接客態度、笑顔、安心、アフターケア。

それが2割分だ。


けれどそういうことを遙かに超えて、おかしいだろ!ってこともある。

形あるものは毎日使って20年たてば古くなるし、

千円の品と十万円の品の品質が違うのは当然です。

常識ある人なら分かるはずのことが、「お客様」になったとたん分からなくなる。

もしくは、分からないふりをする?デパートなんだから何とかしなさいよ、になる。


だけども、同時に思う。

そんなお客様にしてしまったのもまたデパートだったのだろう、と。

最初から誰もがそんな理不尽な要求はつっぱねていれば、

こうはならなかった。どこかで、誰かが、

「問題を大きくしたくない」「自分の責任にされたくない」と

理不尽なクレームを受け入れてしまったから、今がある。


「お客様の品格」=「百貨店の品格」


ただ言いなりになることと、お客様第一なのは違う。

そんな当たり前のことができなくなってしまうのは、

事なかれ主義が蔓延しているからか。

上の顔色ばかりうかがっているからか。


誰も変えようとしないなら、わたしだけでも変えてみたい。

未熟すぎて負けるかもしれないけれど、

負けたらそこから学べばいい。

負けを知らずに歳を重ねるほうが、もっと怖い気がする。