☆☆★★★

 

2021年公開。

ラノベ界隈では相変わらず異世界転生モノが主流のようだけど、この映画はさながら「異世界召喚」といったところでしょうか。私の年代としては「え?戦国自衛隊?」と思ってしまいました(笑

米軍の一個小隊(?)が、先に行方不明となった部隊を探しに荒地を訪れたら、突然嵐に巻き込まれ、気づいたら砂漠の真ん中に放り出されていた。そこは見たこともない巨大生物が君臨する場所だった、という。

いや、いいんですよ、戦国自衛隊でも異世界召喚でも。ただ「モンスターハンター」としてどうなのかな、とは思いました。言うまでもなくゲームの映画化作品。元になったのは世界的な大人気ゲームなんだけど、映画のターゲットはゲームのファンなのか、それともゲームはやらないけど映画は好きという層なのか?そしてぶっちゃけ、ゲームファンの方が楽しめるのか、ゲームをやらない映画ファンの方が楽しめるのか?

私は息子の付き合いでモンハンはちょっとだけ囓ったことがあります。全然極めるほどではなかったんだけど、とりあえずどういうゲームかは知っていました。怪獣を討伐して経験値を上げると共に、怪獣から剥ぎ取ったパーツで武器やアイテムを作ってパワーアップしていく、というゲームだったと思います。ゲームを映画化すれば、こういったシナリオ、展開にならざるを得ないというのもわからなくはないのですが、正直な話し、ゲームを知っていても知らなくても、そんなに面白くはなかったんじゃないかなと思いました。こちら側の人間が異世界に迷い込んでサバイバルする物語ではなく、完全にモンハンの世界での物語にはできなかったのだろうか?結局、異世界の怪獣の圧倒的な戦闘力の前に「こちら側」の近代兵器はほぼ無力だったわけだし。

こちら側の世界と「モンハン」の世界をつなぐ「ゲート」は超古代文明人の「遺跡」によって発動するとか、召喚された「こちら側」の人間によって「モンハン」の世界に混乱がもたらされるとか、続編が作られそうな含みがありましたが、正直言ってゲームを映画化するのはもうやめたらいいんじゃないか、と思いました。たまたま「バイオハザード」が独自の世界観とゲームの世界観が融合してヒットしたってだけで、ゲームと映画のクロスオーバーがいつも成功する、いつも受け入れられるとは思えないんだけど。

ハリウッド映画らしくCGと言うかVFXは圧倒的な迫力でした。モンハン抜きにしてSFアクション映画として観れば、それなりには面白かった。

主演の女優さんがミラ・ジョボヴィッチに似てるなぁと思ったら、本人でした。まさかこんなB級映画(失礼)に出ているとは思わなかったので(笑

異世界召喚が「戦国自衛隊」、巨大クモに生きたまま卵を産み付けられるのが「エイリアン」、他にもどこかで見たことあるなぁと思うようなアイディアやシーンがあって、目新しさやオリジナリティに欠けた印象だったのは残念です。全体的に既視感強く、新鮮みはなかったような気がします。

あとアイルーがやたらマッチョでキモいのがなんとも(笑