☆☆☆★★
2021年公開。
マーベルコミックシリーズ。スパイダーマンの敵役だったヴィランをダークヒーローに仕立てた映画の第二弾。
面白かった。ただ、やっぱり前作を知っていることが前提になるお話しなので、おさらいは必須ですね。
エディとヴェノムの「共同生活」がなかなかコミカルで面白いです。自分の中に凶暴なモンスターを寄生させているんだから、エディとしては気が気ではないですね。手綱を握るのにも四苦八苦する様子に同情します(笑
ヴェノムはだいぶエディに気を遣ってはいるようですが、元々がどう猛な肉食生物ですから、何かと言えば「人間の頭を食わせろ」と悪態をついてエディを困らせます。まぁどこまで本気なのかわかりませんが。
エディとクレタス・キャサディの関係については、あっさり説明されるだけなんだけど、キャサディのエディに対する執着を考えると、そこらへんはもっと丁寧に描いた方が良かったんだじゃないかな。不気味で異常なシリアルキラーの印象としては、ちょっと弱かったような気もします。エディを激高させて檻を掴ませ、その指をかじって流れる血を舐めてシンビオート(ヴェノムの細胞)を自分の体内に取り込むんだけど、全部最初から計算尽くだったのか?シンビオートは相性が厳しいから誰でも寄生できるわけではなさそうなんだけど。その勝算はどこから出たのか?一か八かの賭けに勝ったって事なのか?
テンポもいいしアクションシーンも派手で楽しめるんだけど、ストーリー展開に新鮮みはなかったかな。悪党同士のカップルはジョーカーとハーレクインで見ているし。相棒と反発しあって、一時離ればなれになるのもバディものではよくあるパターンだし。主人公の恋人が、超人的な主人公との関係に限界を感じて他の男性とおつきあいする(結婚する)のもヒーローものではよく見かけます。ヒロインをさらって主人公をおびき寄せるという手法も。そういう点では外国映画にありがちな要素を積み重ねた感じで、意外性や斬新さはありません。だからそのぶん、エンタメとして楽しく見れるのかもしれないけど。
戦いを終えて、恋人に去られて傷心ながもバカンスを楽しむエディとヴェノムに一瞬で異変が起き、ヴェノムはテレビに映ったスパイダーマンに興味を持ちます。このシーンが謎ですね。アベンジャーズシリーズにはパラレルワールドに飛ぶストーリーもあるらしいので、ヴェノムも巻き込まれた?明らかにパート3への伏線でしょう(笑