犬が急病やケガのときは、できる限り早急に対応する必要があります。そのようなとき頼りになるのが夜間や早朝など診療してくれる救急動物病院です。そこで今回は救急動物病院の重要性や選び方、救急で受診すべき目安となどについて詳しくご紹介します。 

 

夜間でも対応してくれる救急動物病院とは?

犬の急病やケガのとき、かかりつけの動物病院ですぐに診てもらえれば安心ですよね。

 

しかし、一般的な動物病院は夜から午前中の早い時間までは、診療を行っていないところがほとんどでしょう。

 

ですが、救急動物病院は夜間から早朝、または24時間対応してるところもあります。

 

獣医師や動物看護士が常駐しており、手術室や検査設備など、急な対応が必要な場合に備えた設備が整っています。  

 

そして、犬の症状を的確に判断し、適切な治療を行ってくれます。

 

犬は言葉にして自分の症状を伝えることができません。

 

そのため、犬の異変にいち早く気づいてあげることが重要です。

 

治療が早ければ早いほど、命を守ることに繋がります。

 

飼い主さんは犬の異変を感じ取り、早急に救急動物病院に連絡、診療を受けさせる必要があります。


 

救急動物病院の選び方とポイント

救急動物病院を選ぶ際には、いくつかのことに注意する必要があります。

 

まず、緊急対応に慣れている獣医師が在籍しているかどうかを確認しましょう。

 

また、設備や機器の充実度も重要なポイントです。

 

さらに、待ち時間や料金体系なども考慮して選ぶことが大切です。

 

夜間診療は通常の診察代より高く、現金での支払いが一般的であることを覚えておいてください。

 

インターネットや口コミなどを活用して、犬に合った救急動物病院を選びましょう。


 

自宅近くの救急動物病院が良い理由

犬が急病やケガで緊急を要する場合には、どれだけ迅速に対応できるかが重要です。

 

そして、犬の負担を考慮し、移動距離や時間はできるだけ短いほうがよいでしょう。

 

できれば自宅近くの救急動物病院を事前にリサーチしておくことをおすすめします。

 

救急動物病院の場所やアクセス方法、診療時間、電話番号などを事前に把握しておくことで、スムーズな対応ができます。


 

救急動物病院を受診するとき

救急動物病院に受診するとき、疾患やアレルギーの既往歴などをしっかりと把握しておくとスムーズな受診が可能です。

 

ただし、犬の緊急事態となると多くの飼い主さんは動揺してしまい、獣医師に病歴や予防接種歴、服用している薬などを聞かれても答えられないケースも少なくありません。

 

そのため、犬のことを記録した「健康管理手帳」があると便利です。

 

体重や予防接種歴、病歴、治療中の疾患があれば疾患名、服用している薬などを記しておけば、いざというときに役立ちます。

 

ひとの「母子手帳」もしくは「おくすり手帳」のようなものです。作っておくことをおすすめします。


 

 

このような状態のときは早急に受診を!

犬もひとと同じく、突然病気になったり、ケガをしたりしてしまうことがあります。

 

しかし、犬は言葉で自分の症状を訴えることができません。

 

そのため、飼い主さんは犬の異変を感じたら、その様子をよく観察し、犬からのSOSサインを見逃さないことが大切です。

 

犬が次に挙げるような状態のときは、緊急性が高いと考えられます。

 

救急動物病院を受診する目安として参考にしてください。

 

 

誤飲・誤食

夜間の救急動物病院に運ばれる犬の多くは、誤飲誤食がもっとも多いといわれています。

 

犬が誤飲誤食してしまったとわかったときは、できるだけ早く胃から出す処置を受けるべきです。

 

物によっては中毒症状を起こしたり、喉や気道に詰まって窒息状態になったり、時間が経過してしまうと腸に詰まってしまう恐れもあります。

 

 

嘔吐・下痢が止まらない

犬によっては嘔吐や下痢をよくする子もいるので、救急動物病院を受診するべきか悩む飼い主さんは多いでしょう。

 

救急動物病院受診の目安は、嘔吐物や下痢に血が混じっている、ぐったりしている、頻度が多いなどです。

 

嘔吐や下痢をしていると同時にお腹が膨れてきた場合は、緊急度が高いため、直ちに受診をするべきです。

 

 

大量の出血をしている

体のどこの部位からでも、大量の出血が見られるときは、直ちに救急動物病院へ電話をし、飼い主さんができる処置・対応を聞きます。

 

ひとと同じく、犬も大量の出血によって命を失う危険性が高いです。

 

大量の出血により、体全体に酸素が行き渡らなくなると、ショック状態を起こします。

 

呼びかけに反応がない、急激に体温が下がってきたなどはショック状態に陥っているので、緊急性が極めて高いといえるでしょう。

 

 

呼吸が荒い

犬は体を動かした後や暑さを感じたとき、パンディングをして呼吸を整え、体温調節をします。

 

しかし、運動後ではなく、暑くもなく、明らかに普段のパンディングより長く、苦しそうにぐったりしているときは注意が必要です。

 

このとき、舌の色が紫色になっていたり、呼吸音が「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった音が混じったりしているときは緊急事態と捉えるべきです。

 

 

発作を起こした

ぐっすり眠っていたり、楽しく遊んでいたりしていたのに、突然けいれん発作を起こすことも緊急事態です。

 

けいれん発作は概ね1分程度で収まることが多いですが、3分以上経過しても収まる気配がない場合は、救急動物病院に連絡をして指示を受けてください。

 

犬が発作を起こしたとき、目の当たりにした飼い主さんはパニックになりがちですが、できれば発作の様子を動画で撮影することをおすすめします。

 

飼い主さんが口で説明するよりも、実際の映像を見てもらったほうが獣医師が診断しやすくなるという理由です。

 

ただし、発作を起こしている犬に触れることは危険が伴うため、安易に抱きしめることはしないようにしましょう。

 

犬がケガをしないように、周囲にある物は片付け、ソファなどから転落しないように落下防止の対処をしてください。

 

 

ケガをした

交通事故(車や自転車に接触してしまった)、抱きかかえていたら落としてしまったなど、直後は見た目に変わりがなく、普段通りの様子であることがあります。

 

ただし、時間の経過とともに、犬が嘔吐をしたり、うずくまったり、どこか痛そうにしていたりするときは、体内で大きなダメージを受けている可能性があります。


 

 

救急動物病院の探し方

ここでは、インターネットを活用した救急動物病院の検索方法や口コミを参考にする救急動物病院の探し方、お散歩中に会う飼い主さんから情報収集する探し方についてご紹介します。

 

インターネットを活用した救急動物病院の検索方法

救急動物病院を探すときは、インターネットを活用することが便利です。

 

検索エンジンや動物病院の情報サイトなどを利用して、自宅周辺や最寄り駅周辺などで夜間も対応してくれる救急動物病院を探すことができます。

 

また、救急動物病院の公式サイトやSNSなどをチェックすることで、診療時間やアクセス方法などの詳細情報も確認できます。


 

口コミや評判を参考にする救急動物病院の選び方

救急動物病院を選ぶ際には、口コミや評判を参考にすることもよいでしょう。

 

実際にその病院を利用した飼い主さんの声をチェックすることで、信頼性や対応力などを判断することができます。

 

ただし、口コミや評判は個人の感想や意見であるため、参考にする程度にしたほうが賢明です。


 

お散歩中に会う飼い主さんからの情報

お散歩をしていると、近所で同じように犬のお散歩をしているかたとお話をする機会もありますよね。

 

なかには救急動物病院を利用したことのある飼い主さんや、動物病院のリアルな評判など、犬にまつわるいろいろな情報をお持ちの飼い主さんもいるかもしれません。

 

リアルな生の声を聞けるため、犬を通じてコミュニケーションを図ることもおすすめです。


 

まとめ

今回は犬の急病やケガなどの緊急事態のときに頼りになる救急動物病院についてお伝えしました。

 

犬に緊急事態が起こったとき、飼い主さんは慌てず冷静に対応することが大切です。

 

そのためにも、どのような状態なら緊急性が高いのか、自宅近隣で救急対応してくれる動物病院の場所や連絡先を知っておく必要があります。

 

不測の事態に備え、ぜひこの機会に自宅近隣の救急動物病院について調べてみてくださいね。