今日は朝早くから夜遅くまでの休日出勤。労働基準法なんて屁の河童。時間外の患者をさばきまくる。たださばく。勤務を終え、外科医に「今日は夜~時までの勤務なので失礼します」と挨拶に行った。「朝から朝まで働くのが当たり前だ。それが”労働”だ。お前たちは甘い。」と。本当に馬鹿は嫌いだ。自分が奴隷であることに誇りを感じ、奴隷にならない医者を見ると目くじらを立てる。そして、自分たちは偉いといわんばかりに患者を馬鹿にする。私の働いている病院だけがこんなにひどいことを祈るばかり。医療の崩壊を食い止めるには医者の地位をまず下げ、労働基準法を守らせることだ。過酷に働く医師たちはどうしてもおかしくなってしまう。

決められたやり方をなるべく大量に頭に詰め込み、目の前の患者に反射的にあてはめる。これが”できる”証。考えてはいけない。クリエイティブではいけない。

昼下がり、食堂。梅雨の晴れ間で窓越しの景色がきれいに見える。子供を抱いた女医が午前の勤務を終えて帰っていく姿が目についた。

「家庭とか言ってる女医には唾吐きたくなる。」と30過ぎの女医が周りに聞こえる小声で吐き捨てる。この世界の病み方は、かなり根が深い。すぐに空は曇ってきた。