崖の上のポニョがTVで再度放送されました!!
何度見ても面白いですが物語としてはところどころ破たんしており、
宮崎監督の「行き当たりばったり」感を堪能できる作品です。
そして謎が多い作品でもあります。
それでは早速謎に迫りましょう!!!
で、謎を語る前に宮崎監督が何をこの作品で描きたかったか
ざっくり言っちゃいます
「自然破壊はいけないよ」
「ボーイミーツガールだよ」
「とりあえず神話や伝説とりいれたよ 庵野の真似だけど考察好きでしょ?」
「若い子供たちに今の世界のつけを払ってもらう業を感じなよ」
です。この4つを押さえておくと
それ以上はあまり深く考えてはいけないことがよくわかります
宮崎監督はこの作品を場面ごとにライブ感覚で作ったのは
有名な話。
あまり細部にとらわれるとまったく意味不明になります。
1.ポニョはすぐ眠る
ポニョは要所要所ですぐ寝てしまします。
それには理由(原因)があります
化学物質を摂取する
ポニョは化学物質を摂取すると寝てしまうようです
魚の状態で宗助のサンドウィッチのハムを奪取したあと死んだよ
うに寝てしまいます。
リサのラーメンに入っているハム、そしてインスタントラーメンを食
べた後には泥のように寝てしまいます。
当然暗に化学物質の恐怖を沈黙の春のように描きたいのですが
もののけ姫のあと宮崎監督は「自然と文明の共存」、つまり文明
そのものは戻らないし、否定もできないという考えに行きついてし
まいました。そのため単純に批判できなくなったのですが、それで
も子供にはやはりあまり食品添加物を取ってほしくないのでしょう
遠まわしに描きました。
2.魔法を使うと姿が退化する
これは各所で描かれています
そしてこれは結構重要です
魔法は無限ではなく、有限、エネルギー保存則があることがわか
ります
つまり魔法とはいえ限度がありこの世界にはこの世界なりのルー
ルがあることがわかります。
無秩序にみえても秩序があるのです
3.赤ちゃん
赤ちゃんはなんらかの病気を抱えていた可能性があります
不機嫌そうな顔で、目が座っています
そしてポニョが離れると泣きだし
魔法状態(退化した状態)で顔を押し付けると泣き止みます
ここで病気を治しているようです
4.動力
エンジンはかかりません。
発電機も詰まっていました そして途中で会う漁船もなぜか手漕ぎ
ボートになっています
すべての人工動力は何らかの原因で動かなくさせられている可能
性があります
実はポニョの魔法が「対人類」に向けられていることがわかります
人工衛星の落下(重力場の変更の副産物とも思われる)もその一
つかもしれません
5.フジモト
未来の宗助です
フジモトは力をためていました
これは人類に対してのテロのためです。
貯めていた力がポニョに移り、その力が人工物のエネルギーを奪っ
たことからもわかります
そしてそのエネルギーは自然回帰のために使われているようです
老人たちを元気にさせたような
6.グランマンマーレ
命そのもの ポニョが魔法をもったままだと彼女になります
宗助と同じ様にフジモトと契りを変わりました。
が力はそのままです
謎ですが考えるだけ無駄です
7.老人たち
老人はすべて女性です
女性は生命の源、そして長生きするのは女性です
したたかな生き物と宮崎監督はとらえているのかもしれません
なんとなくですが畏敬と畏怖そして蔑みのようなものを感じます
8.トンネル
別世界への入り口です
そして儀式です
とりあえずトンネルを入って抜けると何か起こるような気がします
千と千尋の神隠しでも使われたテクニックです
9.宗助とポニョの未来
フジモトとグランマンマーレと同じです
が途中で破たんするとポニョは泡になります
5歳の子供が大きくなるまで愛を貫くことは双方にとって酷な事です
この酷な現実をリサとグランマンマーレは世界のために5歳の子供
に運命づけました
恐ろしいことです
世界の破たんを子供に託したのです
今の日本そのものですね・・・・
10.宗助
宗助・・・知識は多く理性的、寛容、優しい。
5歳時ですが完璧です
時にはリサも慰めます
こわくないですか???
でも現代の子供はこんな感じですよね。