60代のFP相談で、
とても多い言葉があります。

「数字上は足りているはずなのに、不安なんです」

この不安は、
計算が間違っているからではありません。

お金の役割が変わったのに、考え方が切り替わっていない
これが原因であることがほとんどです。


60代は「お金の目的」が変わる年代

20代~50代までのお金は、
基本的に「将来のため」に使われてきました。

しかし60代になると、
お金の役割は明確に変わります。

  • 増やすためのお金 → 使うためのお金

  • 不安に備えるお金 → 生活を支えるお金

この切り替えができないと、

  • 使うのが怖い

  • 減るのが不安

  • 何のために貯めたのか分からない

という状態に陥りやすくなります。


FPが60代で最初に確認するのは「毎月の生活」

60代のお金を考えるとき、
FPが最初に見るのは運用状況ではありません。

  • 毎月いくら使っているか

  • 何に使っているか

  • 何があれば生活が成り立つか

生活とお金の距離感です。

ここが整理できると、
「足りない不安」は大きく下がります。


60代でよくある誤解

60代で多い誤解が、
「できるだけ減らさないほうがいい」という考え方です。

 

もちろん、
無計画に使うのは問題です。

 

ただし、

使うべきお金まで使えない

状態は、
FP視点ではリスクです。

  • 健康

  • 住環境

  • 人とのつながり

これらを支える支出を削りすぎると、
生活の質そのものが下がってしまいます。


FPが勧める「使う順番」を決めるという考え方

60代のお金で重要なのは、
使う順番を決めることです。

  • 毎月の生活費

  • 余裕を生むためのお金

  • 万が一に備えるお金

これを分けて考えるだけで、

  • 何に使っていいか

  • どこは守るべきか

が明確になります。


60代は「一人で判断しない」ことが最大の防御

FP相談で強く感じるのは、
60代以降は一人で判断しないことが何より大切だという点です。

  • 情報が多すぎる

  • 善意を装った話も増える

  • 判断ミスの影響が大きい

だからこそ、

相談できる相手がいるか

が、お金の安心度を大きく左右します。


60代のお金の役割まとめ

  • 生活を安定させる

  • 安心して使う

  • 判断を分かち合う

60代のお金は、
「残すこと」よりも
「安心して使い切る準備」が重要になります。


シリーズを通してお伝えしたかったこと

この6回のシリーズでは、
「いくらあれば安心か」という答えは出しませんでした。

 

なぜなら、
お金の正解は 年代・立場・生活 によって変わるからです。

 

共通して言えるのは、ただ一つ。

今の自分の年代に合ったお金の役割を理解すること。

 

それができれば、
お金は不安の原因ではなく、
人生を支える道具になります。


もしこのシリーズを読んで、

  • 自分の年代の考え方が気になった

  • 一度整理してみたいと思った

  • 判断がこれでいいのか不安になった

そんな気持ちがあれば、
それはとても自然なことです。

お金は、
一人で抱え込まなくていいテーマです。