60代のFP相談で、
とても多い言葉があります。
「数字上は足りているはずなのに、不安なんです」
この不安は、
計算が間違っているからではありません。
お金の役割が変わったのに、考え方が切り替わっていない
これが原因であることがほとんどです。
■ 60代は「お金の目的」が変わる年代
20代~50代までのお金は、
基本的に「将来のため」に使われてきました。
しかし60代になると、
お金の役割は明確に変わります。
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増やすためのお金 → 使うためのお金
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不安に備えるお金 → 生活を支えるお金
この切り替えができないと、
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使うのが怖い
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減るのが不安
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何のために貯めたのか分からない
という状態に陥りやすくなります。
■ FPが60代で最初に確認するのは「毎月の生活」
60代のお金を考えるとき、
FPが最初に見るのは運用状況ではありません。
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毎月いくら使っているか
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何に使っているか
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何があれば生活が成り立つか
生活とお金の距離感です。
ここが整理できると、
「足りない不安」は大きく下がります。
■ 60代でよくある誤解
60代で多い誤解が、
「できるだけ減らさないほうがいい」という考え方です。
もちろん、
無計画に使うのは問題です。
ただし、
使うべきお金まで使えない
状態は、
FP視点ではリスクです。
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健康
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住環境
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人とのつながり
これらを支える支出を削りすぎると、
生活の質そのものが下がってしまいます。
■ FPが勧める「使う順番」を決めるという考え方
60代のお金で重要なのは、
使う順番を決めることです。
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毎月の生活費
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余裕を生むためのお金
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万が一に備えるお金
これを分けて考えるだけで、
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何に使っていいか
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どこは守るべきか
が明確になります。
■ 60代は「一人で判断しない」ことが最大の防御
FP相談で強く感じるのは、
60代以降は一人で判断しないことが何より大切だという点です。
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情報が多すぎる
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善意を装った話も増える
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判断ミスの影響が大きい
だからこそ、
相談できる相手がいるか
が、お金の安心度を大きく左右します。
■ 60代のお金の役割まとめ
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生活を安定させる
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安心して使う
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判断を分かち合う
60代のお金は、
「残すこと」よりも
「安心して使い切る準備」が重要になります。
■ シリーズを通してお伝えしたかったこと
この6回のシリーズでは、
「いくらあれば安心か」という答えは出しませんでした。
なぜなら、
お金の正解は 年代・立場・生活 によって変わるからです。
共通して言えるのは、ただ一つ。
今の自分の年代に合ったお金の役割を理解すること。
それができれば、
お金は不安の原因ではなく、
人生を支える道具になります。
もしこのシリーズを読んで、
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自分の年代の考え方が気になった
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一度整理してみたいと思った
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判断がこれでいいのか不安になった
そんな気持ちがあれば、
それはとても自然なことです。
お金は、
一人で抱え込まなくていいテーマです。