Mother Earth -マザーアース- 

Mother Earth -マザーアース- 

小説書いてみました。

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「レリアそろそろ時間だ」



カクの眠るベッドの横でカクの手を握り静かな寝息をたてていたレリアにアースが声を掛けた。



「私寝ちゃったのね」と顔を上げ眼を擦り視線をカクに向け立ち上がった。



「カク、行ってくるね」




診療所を出ると辺りはまだ暗く寒さが身体にこたえた。



「寒さのおかげで、目が覚めたわ」と白い息を吐き、体のコリをほぐすように両腕を大きく伸ばした。



フェリアに向けて準備を進めるエリクトファー率いる軍と合流する為、診療所を後にしようとすると建物の



影から小さな人影が現れた。



「アース」と叫び駆けてくると、アースの足にしがみついた。



「リルこんな所で何をしてる」と声をかけ足にしがみつくリルを見下ろした。



「えへへへ」と笑顔を向けアースを見上げるリルに驚き、レリアが声をかけた。



「リルちゃん、避難してなかったの?」としゃがみ声を掛けるレリアを見てリルは慌ててアースの後に隠れ



た。問い掛けに答えようとしないリルを見てレリアはため息をつきアースを見上げた。



「避難してなかったのか」と変わりにもう一度アースが聞くとリルが答えた。



「避難て何?」



リルからの問いにアースとレリアが眼を合わせた。



「ここに居た人達と一緒に違う場所に行かなかった?」と聞くレリアには何も答えないリルにアースが言った。



「どうなんだ?」



「違う場所にみんなで行ったけど帰って来た」



「一人でか?」



「違う。おじさんたちと」



もう一度アースと顔を見合わせたレリアが尋ねた。



「知ってる人?」



何も言わず首をふるリルにアースが問い掛けようとしたらリルがさらに続けた。



「でも見た事あるおじさんたちだった。」



「何処で?」



「アタチの村で見た。アースとカクと一緒だったおじさんもいた」



「俺達と?誰だ。隊長か」



「違う。隊長て名前じゃない」



「じゃあ、プラストね?」と言うレリアの問いにリルが頷いた。



レリアとアースは三度顔を合わせた。



「どういう事なの?」



「わからん」



「直接プラストに聞いてみましょ」



肩に掛かる無線機に手をかけプラストに電波を合わせた。



「駄目だわ。反応ない。どうしたのかしら」と言ってレリアが眉を細めた。



「仕方ないどうせ後から会うんだ。その時聞けばいい。今はリルをどうするかだな」



「そうね。戦争には連れていけないしね」



「ここに置いていくしかないな」



「嫌だ。一緒に行く」と二人のやり取りを聞いていたリルが叫んだ。



「しかしな」と言うアースにリルは何度も首を振り足に力強くしがみついた。



「どうする」



「仕方ないわね。とりあえずは隊長に相談してみましょ」



再び無線機に手を掛け白波に電波を合わせた。



詳細を白波に伝えたレリアが無線を切りアースに言った。



「聞いてたでしょ。じゃあ行きましょうか」



アースは頷き足にしがみつくリルの頭に手を優しく置き言った。



「隊長が連れて来いと言っている。一緒に行くぞ」