またの名を小天狗
とも呼ばれ、大天狗
(赤
ら顔で鼻の高い天狗
)の下位に位置しています。
烏天狗は山岳で修業をする修験者の姿をしていることからも分かるように、山中で怪異を起こす妖怪です。
しかし、人間には親切なところもあり、地区によると守り神としてあがめられることもあって、牛若丸(義経の幼名)に剣術を教えたという伝承もあります。
この烏天狗がなぜ一本歯の高下駄を履いていたのでしょうか。
歩きにくい履物を履いて剣術などできないように思うのですが、それなりに理由があったようです。
山道など坂になっている所は、平坦な所より一本歯の下駄が履きよかったのでした。
一本歯だと、坂になっていると逆に履物が水平になり、歩きやすいのです。
バランスが不安定なだけに、動きやすいというメリットがあったのでしょう。
のくちばしと翼 を持ち、顔が青 く、山伏の装束に身を包み、羽団扇もしくは錫杖を持ち、一本歯の下駄を履いている。