去る3月2日。
一つの航空部隊が、その歴史に幕を閉じた。
その名は、航空自衛隊第302飛行隊。
茨城県は百里基地に所属し、数少なくなったF4戦闘機(正しくはF4EJ改)ことファントムを運用していた航空部隊でもあった。
戦闘機ファントムと聞くと、「ファントム無頼」ちゅう漫画を思い出す世代である。
今となっては時代遅れの旧世代の戦闘機となってしもうたが、やはり50歳前後のアラフィフ世代には、無敵ファントムとして映ってしまうのである。
数年前よりファントムの新機種への置き換え話は出ていた。
航空自衛隊がファントムを導入したのは、昭和46年。
導入時には、社会党(現:社民党)や共産党からグチャグチャと文句を言われて、空中給油装置の省略や対地攻撃能力の一部削除が行なわれた。
昔から日本を護る事を邪魔するのが得意だった様ですな。w
そんな阿呆な奴等の事を気にかけつつも、最終的には140機のファントムが日本全土の空を護るべく各航空部隊に配されたのであった。
で、ご承知の通り。
現在の日本の空を護る主力はF15(正しくはF15J)ことイーグルになっております。
F15J戦闘機ことイーグル(参考写真)
そのイーグルすら時代遅れの戦闘機となり、航空自衛隊は老朽化した戦闘機を一気に新型へと置き換える事を決断したのですが・・・
本来は、現時点で最強と呼ばれるF22(ラプター)を導入しようと計画するも・・・
あの悪夢の民主党政権となった為に、米国の議会承認が下りずに断念。
そら、大陸や半島に最新鋭の戦闘機技術が流失したら、アメリカもたまったもんやない。w
まあ、日本の民主党はアメリカには敵対勢力(レッドチーム)に映ってたやろうしな。
(実際、大陸や半島に向けて耳障りの良い事をし捲くってたし・・・)
結局、多国籍開発のF35に落ち着いたわけですが・・・
F35(ライトニングⅡ)この機体は、垂直離着陸タイプのB。(参考写真)
で・・・新型に置き換えとなると、どの世界でも一番旧いのが淘汰されるわけでして・・・
F4ことファントムから淘汰されていくわけです。
その第一弾が、百里基地所属の第302飛行隊となったわけですな・・・
さて、この第302飛行隊。
所属する各機体の尾翼には部隊マークとして尾白鷲が描かれており、その尾白鷲が302という数字を表しており、かなりの凝った意匠である。
(このマークを考えたのは、当時の隊員なのである。ごっついセンスの持ち主やで・・・)
昨年年初の頃からだったと思うが、今年度(平成30年度)一杯で消えると噂され出し。
昨年の12月に行なわれた百里基地祭で「ファントムと共に去り行くオジロワシ」と堂々と告知し、302飛行隊終焉近しと印象付けたのである。
そして!去る平成31年(皇紀2679年)3月2日。
まさに、302の日に「部隊移動行事」としてファントムのラストフライトを行なったのである。
302飛行隊のラストフライトを一目見ようと、百里基地周辺の撮影スポットには「今日は航空祭ですか?」と言いたくなる程に多くの熱心な航空ファンが詰め掛けた。
13:30過ぎ。
多くの航空ファンに見守られる中、2機のファントムが滑走路に出て来る!
それも、さよなら記念塗装となった通称「白オジロ」・「黒オジロ」である。
まるで2匹の番い(つがい)の様に、離陸。
長い間の住処となった百里基地の上空を愛しむかの様に飛行した2匹のオジロワシは、
派手なパフォーマンスを見せるでもなく静かに着陸し、もう2度と羽ばたく事が無くなる羽根を折り畳んだ。
302飛行隊、最後の編隊離陸。
通称「シロオジロ」がゆっくりと眼前を通過する
302飛行隊、シロオジロ着陸
302飛行隊、クロオジロ着陸
もう、ファントムを運用する302飛行隊は見納めとなった・・・
次に会う時は、最新鋭のF35を運用する最新の部隊となっているのであろう。
ファントムの歴史に幕を下ろした302飛行隊。
同時に新たな旅立ちを迎える事となる。
F35という最新鋭の矛を手にする新編302飛行隊の活躍を祈って・・・
以下、ワシが撮った302飛行隊画像をお楽しみ下さい。
一応、離陸~着陸で構成しとります。
さようなら!ファントム!
お疲れ様でした!302飛行隊!!