先週末の限界ぎりぎり労働の後、
ゆったり目に過ごせると思った週も、
諸々立て込んでしまい
疲労感をずっと引きずってしまいました。。
そんな中の金曜日、
久しぶりに休みを取って(今年初)、
とある設計事務所の遠足に参加して
スイスは南東部、Graubuenden(グラウビュンデン)州へと
行ってまいりました。
St. Moritz周辺、Davos、Churといった
主要な場所にはこれまでも行ってたけど、
今回は一般の観光客はまず行かないであろうな
かなりマイナーなエリアへ。
朝7時半にチューリッヒの中央駅にて電車に乗り、
途中Churにて乗り換え、
9時過ぎに到着したのはTrinというスーパー田舎駅。
プラットフォームすらないってレベル笑
かの有名なライン川の源流の近く、
二本の川(Hinter ReinとVorter Rein)が交わり
ライン川という名が川に与えられる場所です。
地元の木材エンジニアのデザイン。
つまり建築家は関わってないっていうこと。
各ディテイルはまさに木材エンジニアがやりそうな収め方。
ここから森の中を2時間程歩いて歩いて、
Bonaduz(ボナドゥウ)という町へ。
この町の教会に敷設されている
研修施設の様な建物↓
こちらも同じエンジニアのデザインだそうで。
橋の方はエンジニアらしさのポジティブな面が出てたけど、
さすがに建物になるとディテイルの荒さが目立ちます。
木材を使えるだけ使いたいって気持ちが
なんとなくから回ってるようなね。
大変失礼なことを言っているとは自覚してます。
これはむしろ木材エンジニアの自分への教訓です。
この教会ではついでに最近増設された火葬場も見学↓
欧州でこういった生と死の境界を象徴するデザインに初めて触れ、
なんとなくながら精神性の違いも感じたり。
引き続きこのまちのイタリア料理屋にてお昼を食べて、
続いて向かったのは古い教会。
そして見えてきたのがこのSogn Gieri教会↓
森の中に隠れて見えにくいですが。。
まあ、僻地に経つ教会なのです。
ちなみにSogn Gieriとは
ロマンシュ語で聖ジョージ(ゲオルグ)という意味。
9世紀初頭に建てられ
スイスに残る教会のもっとも古いもののひとつのこの教会。
びっしりと描かれた壁画で囲まれます。
この壁画自体は正しく聞きとってたなら、
13世紀あたりに書かれたものだとか。
やりとりを描いた部分。
聖ジョージが聖人であることを疑った王が
いろんな拷問に聖ジョージをかける様子が描かれています。
大きく描かれているのがキリストで
キリストが全身何かに繋がれています。
もし人々が日曜日に労働をしたら
これがキリストに苦痛を与えるから、
日曜日は働いてはいけません、という事を描いているのだとか。
いずれの絵も非常にプリミティブで
それだからこそ興味深い。
実はこのような古い教会は
中世期に一度は建て替えられて
今は残っていないのが普通のようなのですが、
この地域は建て替えるだけの費用を用意できなかったから
今も当時の姿を伝えているのだそうです。
この教会は
Rhaezuens(レツンス)の鉄道駅から歩いて10-15分でいけますよ。
もしご興味あればご参照ください。
こんな最高に面白い教会を後にし
Praezという、これまた最高に田舎の村へ。
だから村中獣の臭いが凄い笑
動きっぱなしでめちゃ疲れたけど、
最高に楽しい一日となりました。
休み取ってでも行って良かった。