実は風邪っぴきで、
意識的にゆーっくりした週末も終了。
今週は授業が本格的に週2回入ってくるのと、
一件シンポジウムで口頭発表。
その他何時ものように笑遊ぶ約束も数件と、
なかなか忙しい週になります。
そういえばいろんな成り行きで、
再来週はジュネーブの国連本部で(!)
4日間程の会議に出席することになっていて、
そのせいもあって今週は上記以外の諸々も
ギュッと濃縮させて取り組まなければなのです。。。
まあ、充電はばっちりなので大丈夫でしょう。
北欧の旅行記を続けますよ。
9月16日(木)
この日は朝から再びEspooへ向かい、
Finnforestというフィンランド最大の(欧州内でも有数の)
木質建材会社(と呼んで正しいの?)を訪問。
午前中のうちに、
技術開発部の人や、
何やらマネージメント上重要な役職であろうムーミンパパの様な方の
プレゼンテーションを拝聴。
LVLを使った構造的に非常にinnovativeなプロジェクトを
いくつも抱えているようで、
非常に面白そう。
でも全体の印象としては、
建材としてのポテンシャルを構造の側からのみでしか扱っておらず、
建物全体のholisticな性能までカバーする余力はない様子。。。
まあこれは木質系の構造材の会社全てに言えることですが。
やっぱり“木材はエコロジカルな材料です!”以外に、
木質構造に付加的価値、魅力を与えるデザインをできない限り、
いくら斬新な構造を実現したところで
本当の意味でのinnovativeな建築は実現できないと思ってならない。。。
たとえばこの会社の本社建物も同様。
プレゼンの中でもじっくり触れられていたのですが、
構造上無理がでる個所(例えばエレベーター周り)以外は全て木造にした!
っていう意欲的な多層木造のオフィスビルらしいのですが、
エネルギー性能上の疑問を投げると、
そこは返答もなんとなく口ごもってしまう感じでね。。。
まあ、フィンランドの国自体が
建物のエネルギー消費について、
明確な基準がまだ確立されていない様なのですが。
でも技術的なポテンシャルはあるから、
今後の展開は興味深いのは確か。
そんなことを考えた午前の後は、
Espooからさらに離れた場所にある工場の見学。
その道中旅行者は絶対に立ち寄らないようであろう、
穴場レストラン(というより食堂)へ連れて行ってもらいましたー。
またもや写真なしですが、、、
フィンランドの家庭料理を頂きました。
ニシンの下ろし身にネギ(エシャロット?)のみじん切りのペーストを挟み、
表面にしっかり目に粉を打って、
バターで表面をこんがりと焼きつけた料理。
付け合わせは大量のマッシュポテトとビーツ。
非常に美味しかった。
さすが、地元人に連れて行ってもらう店は
クオリティが違うのです。
そして、またもや限界越えの量を笑顔で平らげてしまった。。。。
そんなランチのあと、LVLの工場見学。
企業秘密的な要素もあるので
もちろん写真はNGでした。。
巨大な機械が轟音を立てながら、
物をジャンジャン作ってる様子って、
どこで見ても楽しくてしょうがないのですが、
この工場も多分にもれず萌え萌え。(変態です)
特にLVLの肝である、
単板の重ね合わせを制御する行程が
とーっても面白かった。
こういう工場を見学するたびに、
それぞれの機械にそれぞれ設計開発チームがいて、
いろんな試行錯誤を重ねたんやろなっていう想像をします。
本当に気が遠くなる。
機械の設計屋さんはすごいね。
と、木材が飛び交う工場にて興味深い時間を過ごし、
夕方ヘルシンキを戻ったのでした。
その後はホテルに一度戻り一休み。
の後、夕食のために再び皆さんと外出。
この夜はフィンランドらしいものを!ってことで、
ヘルシンキ内でも歴史あるレストラン“Kosmos”にてお食事。
いろんな識者が各時代に集ったレストランのようで、
古風ながらも個性あふれる内装や、
しっかり御洒落をしている他のお客さんに、
ピリッとした緊張感も持ちつつの食事となりました。
はい。トナカイです!
やっぱり、フィンランドに来たからには、
ここでしか食べられないものをってね。
お味は、びっくり。美味しかったですよ。
臭みも思ってたよりは少なく、肉も意外と柔らかく。
やっぱりシカ肉に近かったですが、
シカ肉よりも繊維がほぐれ易い感じ。
むしろ繊維のほぐれるテクスチャはレバーに近かったかも。
香りはこれもシカ肉っぽいながら、血の臭いは少なかった。
ソースは赤ワインをしっかりきかせたブラウンソース。
このソースのお陰で臭みが押さえられてた部分も大きかったのは事実。
まあ、ちょっとランクの高めのレストランやったから、
トナカイの中でも良い肉を使ってたのかもですが。
と、この日はそんな1日。
9月17日(金) 午前
既に長文ですが、
何日も書き続けるのも何なので、先を急ぎますよ笑
この日は4泊して充実感満載やったヘルシンキを後にして、
バルト海を渡り、エストニアはタリンへ移動の日。
ホテルをチェックアウトし、
安藤先生ご一行に合流し、
タリン行きのフェリーの出る港へ。
皆でスーツケースをごろごろ引っ張ること10分程。
事前に調べておいた甲斐あって、
大きな混乱もなく行くべき船着き場、
乗るべき船会社もサクッと見つかり、
無事チケットを入手。
乗船まで1時間程あいたので、
港のマーケットを冷やかしたりして過ごした後、
いよいよフェリーに乗船。
他のフェリーだと2時間半程かかる行程なのですが、
何故か我々のフェリーだと1時間半だそうで。。。
何故?って理由は至って明確で、
このフェリー超絶的なスピードでぶっ飛ばしたのでした。
(ちなみに我々の乗った皇族フェリーはこちら→ Lindaline
ヘルシンキ→タリン線と、タリン→ヘルシンキ線で
料金が大幅に違います。ご注意を。
ヘルシンキ→タリンが倍くらい高い。。。)
予期せぬ猛スピードに、
同行の皆さんはかなりグロッキーに。。。
他の乗客も机に突っ伏して動かない方がちらちら。。。
ただ早いだけならいんですが、
この日は風も強く、波もちょっと荒く、
1時間程、ジェットコースターの落下時のふわーっと感が
間断なく続く感じでね笑
正直揺れのちょっと強い飛行機なんかよりも
ずーっとスリリングでしたよ。本気で。
そんななか僕は何故かずっと元気で笑
甲板に出て遊んだりしてました。
ちなみに船があんまりに早いんで、
甲板に出るドアの注意書きも
「甲板上で何があっても自己責任です」
との注意書きが。。。。
いざ甲板上で船の進行方向に顔を向けたら、
信じられない向かい風!
息が吸えない位。。。
気合いを入れて踏ん張らないと、押し倒される位。。。
かつての台風体験装置の記憶を手繰ると頃によると、
おそらく風速25m位はあったのではないかと。
二つのスクリューの作る
なんて、あまりにも楽しすぎるフェリーでの1時間半の後、
初めての欧州内の後進国です。
いったいどんな経験が待っているのやらと
わくわくしながら
いよいよエストニアの地に降り立ったのでした。