昨日夜、
ETHのうちのChairへ2ヶ月間出張研究に来ていた、
椎名林檎と東京事変を愛してやまないアルゼンチン人Martinが
アメリカの大学へ帰るということで、
夜はリマト川沿いのバーへ行き、調子に乗って飲み過ぎたのです。
余裕でレギュラーの電車を逃し、
深夜便に乗ろうとしたら、なぜか全部運休!
でも飲み過ぎてやや判断力の鈍ってた僕は、
かまわず迷わずタクシーでDuebendorfまで帰ってきたのでした。
今冷静に考えると、結構な出費ですな。反省。
途中ハイウェイに乗るから、メーターのまわりすぎで目が回った。。。
しかし、深夜電車が大した予告なしに運休になるのは困ります。
いや、たぶんどこかに情報は出ていたのでしょうが。。。。
さて、ヴェローナ旅行記の第2部です。
今回はもうひとつみたオペラの、アイーダについて。
やや煮え切らないプログラムとなってしまったトゥーランドットのおかげで、
アレーナ名物のプログラムのアイーダも観ていきたくなったので、
土曜日に都合のいい当日券がないかと、チケット売り場へ。
ほとんど期待してなかったんですが、
穴場席を噂されている、舞台寄りの階段席2段目を見事確保。かなりラッキー。
値段自体は最高額の席より70フラン(6000円強)程安いうえ、
座席の高さが、舞台よりやや高めで、平土間と比べると音も良く飛んでくるとかこないとか。
アイーダ自体は通して聴いたことはなく、
ストーリーもものすごーくざっくりとしか知らなかったので、
とにかく音楽を楽しみ意気込みで臨んだのでした。
ぶれてますが。。。
実はヴェローナのアレーナのオペラフェスティバルは
100年近く前に上演されたアイーダから続くもので、
もともとメジャーなオペラなのですが、このフェスティバルでは別格扱いのプログラムなのです。
で、今回のセットはどうやらその初回の公演でのセットのリバイバルのようで、
シンプルながら、空間を如何に活かすかと工夫のたくさんあるセットで、興味深かったです。
オベリスクは定位置ですが、中の列柱を場面ごとに並べ替えて行くのです。
いざ、公演が始まると、前日のトゥーランドットと比べて、
音、特に歌の音の飛びが全然違う!!!
音響の具合と歌い手さんのテクニックの両方が影響していたように思います。
中でもきらっと輝いていたのが、
アイーダ役を歌った黒人の歌い手さん。
弱奏部分も、すごく伸びのある芯の通った声で、
あの音圧でよくもこの広い会場全体に響くなぁ、と衝撃を受けました。
声も奇麗で、演技もできて本当に素晴らしい歌い手さんでしたね。
後は、第2幕の行進シーンはアレーナならではの超スペクタクルで、
鼻血ブーブーものでした。
バンダのブラスバンドが既に3,40人はいるとか、結構クレイジーです。
お約束のアイーダトランペットも拝めて大満足。
意外と繊細な響きの楽器で、トランペットというよりはコルネットくらいの耳当たりでしたね。
しかしコントロールが異常に難しそうな印象。
総合的に、話にはついていけなかったけど、
それでもめっちゃくちゃ楽しむことができて大満足でしたー。
で、2公演を聴き比べた感想。
歌は平土間前方はあまり飛んでこない。
少なくとも歌い手さんの視線レベルより少し高めの場所のほうがよさそうに感じのです。
オケの響きのバランスは、正面の方がいいようです。
そもそも、大きすぎる会場でのことなので、通常の配置にしたら、
多分響きはめちゃくちゃになるだろうということなのか、
正面ひな壇上に木管、
正面右手に金管パーカッション、
左手に弦チームという配置。
金管とか合唱とか、アレーナの内側だけで、
かなり時間差のエコーが返ってくる具合で、
金管を正面においた日には、彼らがちょっと頑張ると他の楽器は食われてしまいそう。
でも舞台正面からずれた席だと、いろんな楽器の時間差エコーが
変なタイミングで飛んできて、正直本筋の音楽に集中できない状況でした。
特に金管隊の時間差エコーは本当にひどい、
な感じで、今後また行くことがあった時のための備忘録でした。。