毎日コロコロ話題が変わりますよ~(^o^)

今日は先日読み終わった本を、忘れないうちにひらめき電球




久坂部 羊(くさかべ  よう)の「芥川症」

芥川龍之介の作品名をもじった7つの短編
病院の中
生門

クモ意図
極楽
バナナ
・或利口の一生

蛇足ながら
藪の中/羅生門/鼻/蜘蛛の糸/地獄変/芋粥/或阿呆の一生
というのが、本来の芥川龍之介の作品です


タイトルも「芥川賞」が「芥川症」
表紙もどう見ても龍之介(*´艸`*)

各章の見出しもふざけた感じなので

「きっとこれは面白いはずだビックリマーク

と思ったのですが、必ずしもそうではありませんでした。

著者の久坂部  羊さんの作品は初めて読んだのですが、彼は医師でもあって医療に関わる小説を多く著しているようです

この小説も医療現場の裏事情や介護の実体など、生々しくシビアに書かれていて、医師ならではの詳しさです(^o^;)


ストーリーとして読み応えがあったのは
生門
アメリカで心臓移植をした青年と、彼を救う会の人たちの話を青年の一人称で書かれています

移植後、青年は日本に帰国してから怠け癖がついて就労に苦労したり、救う会の人たちとの気持ちの行き違いなど

また「移植をした日本人のために、移植できなくなったアメリカ人がいる」と思われることもあるようで、当事者間では複雑な気持ちや葛藤があるようです

どこまでが本当なのか、または創作なのかが興味のある話ですひらめき電球




また「極楽変」は医師と芸術家の交流を描いていて
芥川の「地獄変」の絵師とこの小説の医師の、狂った精神が重なっているようです

」は耳フェチな作家と、その作家に耳を気に入られた女の話です

「極楽変」「耳」とも猟奇的な話で、私はちょっと顔をしかめながら読みました(|| ゜Д゜)




クモの意図」は新人看護士の話です

本来の「お釈迦様が蜘蛛の糸を垂らして助けてくれる」話とうまく関連付いて

「小さな虫にも殺生をしなければ、必ず自分がピンチの時も助けられる」と信じている新人看護士が微笑ましく、唯一楽しいお話ですキャハハ




バナナ粥」は頑固な父親を一人で介護する男性の葛藤と、父親本人の気持ち

それとその2人を担当するケアマネさんの気持ちが切実で、なんとも泣けてしまいますρ(・・、)

私も母の介護経験から、他人事には思えなかったです。。。

世の中には実際、同じ境遇で介護に孤軍奮闘している人が多くいると思います。
リアルすぎる話でしたが、最後はハッピーエンドで「芋粥」と同じようなオチもありよかったです(*´ω`*)


図書館などで目にする機会がありましたら、オススメですドキドキ



ハートルンルンハートルンルンハートルンルン


昨日のオーナメントですが、みなさん「メダル」と思われているようなのであせるあせる




くまおのメダルにしてみました……(^o^;)

やけに似合うな………笑