おととい読み終えた、東野圭吾の「ガリレオシリーズ」の8冊目です。


     
お気に入りの作家は他にもいますが、東野圭吾さんは中でも特に好きであります。
買った本も何冊かありますが、ほとんどは図書館で借りて読みました本


このガリレオシリーズ、ドラマや映画では主人公の湯川教授役を福山雅治が演じているのをご存知かと思います。
イメージ、ぴったしカンカンですベル

ドラマ・映画になる前から読んでいて、自分での湯川像のイメージがありましたが、福山雅治のを見て以降は完全に湯川=福山雅治として読んでいます(*´艸`)

ドラマで柴咲コウ演じる女性刑事・内海薫は、原作では最初 設定されていませんでしたが、映像化されてから逆に原作にも登場しています。(去年のシリーズでガリレオ8からも放送されていて、ヒロインが柴咲コウ→吉高由理子に変わった)


さて、このガリレオ8は

透視す(みすかす)
曲球る(まがる)
念波る(おくる)
猛射つ(うつ)

の4つの短編(「猛射つ」はやや長い)からできていて、今回もそれぞれ東野さんらしいトリックと、心を揺さぶられるような結末になっています(*´∀`)

中でも見所(読み所)は第4章の猛射つ(うつ)です。
本のタイトル「禁断の魔術」はまさにこの話のタイトルでもあります。

帝都大学の物理学の教授・湯川が後輩を犯罪者にさせないために、自分が殺人を犯すのかー

大学時代の友人で刑事の草薙とその部下・内海も、というか今回は内海が大活躍!

ざっくりとしたあらすじはこうですダウン

湯川の高校の後輩という、非常に優秀な学生の古芝伸吾。湯川のいる大学に入学するも、たった一人の肉親である姉・秋穂が突然、亡くなってしまいます。
高校時代、伸吾は湯川から2週間だけ指導を受けていました。物理研究会の入部希望者を増やすため、ある装置を作るからです。

姉・秋穂は大物政治家担当の新聞記者で、その政治家と不倫の結果、妊娠していました。

しかし子宮外妊娠による卵管破裂で、相手の政治家はその場に居たにもかかわらず、救急車を呼ばずに放置。自分の保身を考え、その場から立ち去ります。
結果、姉・秋穂は亡くなりました。

警察もこの政治家周辺を当たりますが、あまり強制な捜査は出来なかったらしく、病死ということで片付けられそうになります。
しかし納得のいかない伸吾は自分で調べ、姉の死の原因を突き止めます。
そしてこの大物政治家に復讐するべく、
用意周到な準備を重ねて命を狙おうと計画します。

伸吾はしばらく行方をくらました後、イベント会場付近でターゲットの政治家が現れるのを待ちます。
そして長期にわたりこっそり制作した大掛かりな装置……かつて湯川に手伝ってもらった物を改良した物…… を、遠隔操作しようとする所に湯川が現れるのです。

湯川は伸吾に「禁断の魔術」を教えてしまった責任は自分にもあるから、と伸吾の身代わりに自ら政治家の命を狙っているような言動をします。
「本気じゃないだろうけど、本気かな!」と、ラスト15ページの展開が真に迫っていて、サイコーにドキドキします((((;゜Д゜)))


優秀な後輩を犯罪者にさせたくないという、湯川の気持ちを強く感じます。
以前はもっとクールだったと思いましたが、なんか熱くて人間味のあるキャラになってきた感じですラブラブ

そしてラスト、しばらくアメリカに行ってしまうことに飛行機  

ということはガリレオシリーズ、これで一旦終わりでしょうか!?



このシリーズ以外にもたくさんの作品があり、
どれも登場人物の、細かい心の中が丁寧に描写されている所、ミステリーではいろいろな伏線が見事に張り巡らしてある所などが、特に素晴らしいと思います。


また機会があればご紹介します音譜