お釈迦さまが教えられた六度万行の中の
「持戒」(=言行一致)について話をしています。
今回は、「約束を守る」ことについてイソップ物語に学んでみましょう。
オオカミと少年という有名な話です。
ある所に、羊の世話をしている少年がいた。
毎日が平和だった。何の変化もないので、退屈でしかたがない。
そこで、羊の群れを、村から遠くへ移動させる時に、いたずらを思いついた。
「オオカミが来た! オオカミが来たぞ! 助けて!」
と、大声で叫んでみたのである。
すると、村中が大騒ぎになった。
羊は貴重な財産である。
大勢の人が、羊を助けようとして、駆けつけてくれた。
ところが、どこにもオオカミはいない。
のんびりとした羊の群れの中で、少年が笑っている。
「おまえ、ウソをついたのか。大人をだますとは何事だ!」
村人は、カンカンに怒って帰っていった。
数日後、羊飼いの少年は、また、
「オオカミが来た! オオカミが来たぞ!」
と叫んだ。
今度こそ本当かもしれないと思って、
村人が駆けつけてくれたが、やっぱりウソだった。
少年は、大人たちが、まじめな顔をして集まってくるのが、おもしろくてならない。
しかし、こんなことが三度も続くと、
もう誰も、少年の言うことを信じなくなってしまった。
ある日、本当に、オオカミが襲ってきた。
少年は、びっくりして、
「オオカミだ!
今度こそ、本当にオオカミが来たんだ!
ウソじゃないから助けて!」
必死に叫んで村人に救いを求めたが、
一人も駆けつけてはくれなかった。
またウソだと、皆が思ったからである。
ウソつき少年の羊は、
すべてオオカミに食い殺されてしまった。
「ウソをつくと、誰からも信用されなくなる」
至極当然な教訓を、印象的に表したイソップの寓話である。
意図的に、
人をだますつもりはないのに、「ウソつき」になってしまう場合がある。
待ち合わせ時間に遅れたり……。
期限までに仕事を終えることができなかったり……。
約束を破られた相手にしてみれば、ウソをつかれたのと同じである。
それを、
「こんな事情があったから、しかたがないのです」
という顔をしていると、間違いなく信用を失う。
どんなにやむをえない事情があったにせよ、
それはこちらの都合であって、相手に迷惑をかけた事実は変わらない。
同じことが続けば、羊飼いの少年のように、
まったく信用されない人間になってしまう。
果たせない約束は、初めからしない。
もし果たせなかったら、心からお詫びをする。
常に心がけたいことである。
■┓徒然なる ●┓
┗● ひとり言┗■
「脳死を人の死とし、家族の同意で子どもの臓器提供に道を開く
A案が衆院に続き参院でも可決され、成立した」とのニュース。
「移植機会を得られないまま子どもが命を失う悲劇を繰り返せない」
との意見もよくわかります。
ですから、臓器移植の是非を、ここでは問題にするわけではありません。
「心とは?」
「私とは?」
と考えること、ないでしょうか?
「心とは、脳の作用である」と思う人もあるようですが、
脳の作用で心のすべてを解明することは出来ません。
脳が死ねば、心も死に、私も死ぬのか??
こんな話を思い出しました。
釈尊(=お釈迦さま)に大号尊者という弟子がある。
彼が商人であったとき他国からの帰途、道に迷って日が暮れた。
宿もないので仕方なく、墓場の近くで寝ていると無気味な音に目が覚める。
一匹の赤鬼が、人間の死体を持ってやって来るではないか。
急いで木に登って震えながら眺めていると、間もなく青鬼がやって来た。
「その死体をよこせ」
と青鬼が言う。
「これはオレが先に見つけたもの、渡さぬ」
という赤鬼と大ゲンカがはじまった。
その時である。
赤鬼は木の上の大号を指さして、
「あそこに、さっきから見ている人間がいる。
あれに聞けば分かろう。証人になって貰おうじゃないか」
と言い出した。
大号は驚いた。いずれにしても食い殺されるのは避けられぬ。
ならば真実を言おうと決意する。
「それは赤鬼のものである」
と証言した。
青鬼は怒った。
大号をひきずり下ろし、片足を抜いて食べてしまった。
気の毒に思った赤鬼は、誰かの死体の片足をとってきて大号に接いでやった。
激昂した青鬼は、さらに両手を抜いて食べる。
赤鬼はまた、他の死体の両手を取ってきて大号につけてやった。
青鬼は大号の全身を次から次に食べた。
赤鬼はその後から、大号の身体を元どおりに修復してやる。
青鬼が帰った後、
「ご苦労であった。おまえが真実を証言してくれて気持ちが良かった」
と赤鬼は礼を言って立ち去った。
一人残された大号は、歩いてみたが元の身体と何ら変わらない。
しかし今の自分の手足は、己の物でないことだけは間違いない。
どこの誰の手やら足やら、と考えた。
街へ帰った彼は、
「この身体は誰のものですか」
と大声で叫びながら歩いたので、大号尊者とあだ名されるようになったという。
未来の医学は、肉体丸ごと替えるかもしれぬ。
自分のものでない物は、大号尊者の手足だけではない。
(『光に向かって123のこころのタネ』一万年堂出版より)
「私」と言っても、
今、この記事を読んでいる、その当の私自身のことなんですが……。
はてさて、私とは……?
※冒頭の画像は、サンキューで販売されているコシヒカリモナカ。
あと味スッキリ、暑い夏にオススメ!!
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