こんばんは。

お金も財産もない人でも布施(施し)をしようという心さえあれば


七つの施しができると教えられた無財の七施について話をしています。

今回は、第3の言辞施(ごんじせ)です。

これは、優しい言葉をかけるよう努めること。

ロシアの小説家、ツルゲーネフがあるとき、


玄関先に立った乞食に何一つ与えるものがなかったので、


済まないの念い一杯から、乞食の手を握りしめて、


「兄弟!!」


と涙ぐみました。

乞食はあとで、


「永年乞食をしている間、種種のものを貰ったが、


 あのとき程うれしいことはなかった」


と述懐したといいます。

心からの優しい言葉はどんなに相手を喜ばせるか、計りしれません。



山口県に住む20代の女性の学生時代にあったエピソードを紹介しましょう。



学生時代、何度も警察沙汰を起こした時、迎えに来た母に私は聞きました。

「私の居場所、まだある?」

母は私の目をじっと見つめたまま言いました。

「あんたの居場所ばっかりよ」


短いエピソードですが、


何とも言えないあたたかいお母さんの愛情が言葉を通じて伝わってきます。

娘さんも、お母さんの言葉に、どれだけ生きる力を得たことでしょう。


自分自身を振り返ってみると、周囲の人に対して、


どれだけ意識して優しい言葉をかけているだろうか?と反省させられます。



親しい相手ほど、


「わかっているだろう」


と思って、言葉をかけることをおろそかにしているかも知れません。

こんなエピソードもありました。


ある時、友達と気まずい雰囲気になって別れた時、


後で、あの子は何であんなに怒ってるんだ、悪いのは私だろうか、と、


もんもんと悩みました。

悩んでいたらイライラしてくるし腹が立ってくるし、


自分も相手もキライになるので、思い切って電話して、


「何で怒ったのか」


聞いてみました。

すると相手は、私が怒っていると、勘違いをしていたことが分かりました。

私がいつも、あまり自分の気持ちを言葉に出さないので、


相手はいつも気を遣ってくれていたことが分かりました。

自分は、私に嫌われているかと悩んでいたそうです。

私は一生懸命、言葉を並べて相手の誤解を解きました。

何も言わなくても、友達だったら分かってくれると思っていたのは、


私のおごりだったのです。

親しい相手ほど、自分を伝える言葉や相手を思う言葉が大事だと


つくづく思いました。

(香川県 29歳 女性)


少し異なるかもしれませんが、


最近は、メールコミュニケーションも盛んです。

相手からきたメールに、どんな言葉で返信しているか?

メールは、実際の言葉よりも“きつく”相手に伝わってしまうようです。

「今日は、夜から雨が降るそうだから、


 早めに帰ってきたほうがいいわよ」

というメールに、

「わかったよ」

と返信した場合、メールを送った人はもしかしたら

「どうしたのかしら。もしかして怒ってる?」

と思うかもしれません。


もし、その場の会話で、


「うん、わかったよ!」


笑顔で明るく返事をしていたら、何の問題もないやりとりになります。

でも、メールだと、読み方によっては「冷たい」印象を与えかねません。


パソコンのメール、また、携帯のメールが普及し始めた頃から利用していますが、


メールのやり取りで何度、失敗したかしれません。


「待たせないように」と思って、短い文章でもいいから急いで返信したところが、


「なんか冷たい」と思われたり、


相手の相談にメールで返事をしたら、


慰めたつもりが実はひどく傷つけていたり……。


思いもよらないニュアンスで伝わっていたりします。


「送ってもらったメールで励まされた」


というのはうれしい限りですが、


声や表情があるから伝えられる微妙なニュアンスも、


メールだけではうまく伝えられなくて人間関係にトラブルが生じた経験、


皆さんにもないでしょうか??



私は、今までの経験から、よほど緊急のメールでない限り、


焦って返信したりはせず、作成した返信の文章を少なくとも2回は読み返し、


同時に、相手から来たメールも読み返して、


ちゃんと相手のメールに答えているかどうかを確かめてから送るようにしています。


それでも、後から読み返して、


「う~ん、まずかった……」


と思うことがしばしばです。


言葉で受けた心の傷は、なかなか癒えません。

言ったほうは自覚がなくても、言われた方は死ぬまで忘れられないものです。



心からの優しい言葉、普段の生活でも、


メールコミュニケーションでも、向上に努めたいと思います。


■┓徒然なる ●┓
┗● ひとり言┗■


今朝の衝撃的な事件。

今日の午前8時ごろ、奈良県桜井市の近鉄桜井駅のホームで、


私立高校3年、浜田知哉さん(18)が、


同級生の男子生徒(17)に包丁で腹などを刺され死亡しました。


刺した生徒は


「(浜田さんと)同じ電車に乗って来た。

 最近、約束ごとを守らないので腹が立った。

 殺すつもりで刺した」


と供述し、包丁については


「最近、橿原市内のホームセンターで買い、


 通学かばんに新品のまま入れていた」

と話しているそうです。


2人が通う高校の副校長は


「全職員が心を痛めている。

 命の大切さを指導していただけに大変残念。

 浜田さんの冥福を心からお祈りします」


と沈痛な面持ちで語り、


「大変な事件が起こった。

 命の大切さを考え、人への思いを確認してほしい」


と、全校集会で生徒に呼びかけたと記事にはありました。


このような事件の報道で、毎回のように繰り返される


「命の大切さ」


という言葉に、どうしても違和感を感じてしまうのです。



確かに「命は大切」です。

しかし、「大切な命」とわかっていたら、


こんなにも簡単に他人の命を奪ったり、


自ら命を絶ったりすることは出来ないでしょう。


「命の大切さ」が叫ばれて久しいにもかかわらず、


人命を軽視する犯罪は減りません。


「どうして人を殺してはいけないんですか?」


かつて、あるテレビの討論番組で、


高校生がボソッと漏らしたこの問いに、


それまで議論を戦わせていた出演者たちがシーンと静まり返りました。

パタッと番組が終了し、その後、さまざまな議論を呼んだのです。


「自分が殺されたくないから」

「被害者遺族が苦しむから」

「思い出を奪うから」

「殺してはいけないとしか言いようがない」


議論が紛糾したまま時は流れました。


そして、あの長崎での中学1年生による幼児殺害事件が起きました。

※2003年7月1日、駿君が長崎市内の大型電気店で行方不明になり、

 翌2日午前、4km離れた同市万才町の駐車場ビル脇で全裸の遺体が

 見つかった事件。

 同月9日、容疑者として補導されたのは12歳の少年だった。


その直後、夜のニュース番組で、キャスターの筑紫哲也氏は、


次のように語ったのです。


「私たちの番組でやっている特別番組の中で


 もっとも大きな波紋を広げたのは、


 ある年スタジオに集まった少年達の中から


 『人を殺して何故悪いのか』


 という発言があったということであります。

 本人は一番基本的なことから物を考えたかったのですけれども、


 この発言、そして番組は強い批判を浴びました。

 しかしながらその後も、少年による殺人というのはずっと続いて、


 ついに長崎にまで至りました。

 (中略)

 そういたしますとあれだけ批判を受けましたけれど、


 『人を殺しては何故いけないのか』


 というあの時の少年の疑問に対して、


 大人達、私達の社会はまだきちんと答えていない。

 これが長崎にまで至った一つの別の意味での


 答えではないかと私は思います」


「なぜ人を殺してはいけないのか」の疑問に、


結局、だれもハッキリ答えていない。

それが、繰り返される人命軽視の要因だと述べているのです。


それに対して「人命は地球よりも重いからだ」といくら言っても、無駄でしょう。

「どうして地球より重いの?」と突っ込まれたら、終わりだからです。


なぜ命が尊いか、説明できた哲学者を知らないと、


P・フット(カリフォルニア大教授)は、論文「道徳的相対主義」に書いています。

哲学書を何百冊読んでもわからない問題、それが「なぜ命が尊いか」という


問いなのです。

悲しい事件が繰り返されないためにも、仏教の教えに


「命の大切さ」


を学ぶ機会が多く持たれることを念じてやみません。


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