昨晩、“エチカの鏡” という番組で、親鸞聖人の話題が出ていました。
エチカとは
「生きていくヒントの詰まった自分を見つめ直せるお話」
と番組では位置づけられています。
その中で、歎異抄の
「善人なおもって往生をとぐ、いわんや悪人をや」
の言葉に励まされ、引きこもりから立ち直り、住職になった青年のことが
紹介されていました。
世に有名な歎異抄、そこには、何とも言えない魅力が詰まっています。
古文ですから、そのまま読むのは難しいのですが、その住職が持っていたのが、
「歎異抄をひらく」(一万年堂出版)の本でした。
さて、昨日の続きを紹介しましょう。
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そこで、絶対無理な条件を出せば、あきらめるに違いないと思って、
「では、あの土地に金貨を敷き詰めてください。その金額で譲りましょう」
と言ってみた。途方もない金額である。
ところが、長者の反応は意外だった。
大喜びなのである。
さっそく、蔵から金貨を出して車に積み込み、目的の土地に並べ始めた。
「さあ、どんどん運べ。蔵が空になってもいいぞ。運べ、運べ!」
緑に覆われた樹林が、みるみるうちに黄金色に変わっていく。
驚いたのは太子である。
「長者よ、待ってくれ。そこまでして、なぜ、この土地が必要なのですか」
「ここに精舎を建立し、お釈迦さまに寄進するのです。
私だけのためではありません。
この国の、すべての人に、お釈迦さまのお話を聞いてもらいたいのです。
たとえどれだけ金貨を蔵に蓄えていても、
死んでいく時には一枚も持ってはいけません。
それならば、多くの人々が幸せになれるために使いたいと思ったのです」
太子の心は大きく動いた。
「ああ、あなたが、それほど尊敬されるお釈迦さまとは、
どれほど偉大な方なのでしょうか。
もう金貨を敷くのはやめてください。土地はお譲りします。
そして私にも、建立のお手伝いをさせてください。
この土地の立ち木はすべて、建設用の資材として寄進します」
かくて、精舎の建立が始まった。
ここで、給孤独長者は考えた。
「私一人の財力でも建設は可能だが、より多くの人に参加してもらったほうが
いいのではないか。
お釈迦さまは、布施は尊い善行であり、金額の大小よりも、
その心が大切だと教えてくださっているのだから……」
さっそく、町の中に、次のような立て札が立てられた。
「お釈迦さまのご説法を聞かせていただくための精舎を建立します。
この大事業に参加したい人は、どんな小さな物でもかまいません。
布施(寄進)を受け付けます」
これは、人々を驚かせた。「布施」とか「寄進」という善行は、
金持ちしかできないと思っていたからである。
「自分も参加させてもらえる」という喜びが町じゅうに広がっていった。
高価な宝石を提供する人、自分で織った布を持ってくる人、
量や質はさまざまであったが、その尊い心には、まったく差がないのである。
こうして、広大な精舎が落成したのであった。
釈迦は、「祇樹給孤独園」と名づけた。
「祇樹」とは、祇陀太子が寄進した樹林を意味し、
「給孤独園」は、給孤独長者の買い取った園地(土地)を指す。
略して「祇園精舎」と呼ばれるようになった。
「祇園精舎」は、日本でもなじみの深い名前である。
それは、『平家物語』の冒頭に、
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり……」
とあるからだろう。
建立の背景には、このような多くの人々の
〝心〟と〝心〟の結びつきがあったことを知っておきたい。
(『思いやりのこころ』一万年堂出版より)
施しは、本当にすばらしい行為です。
しかも、お金や物がない人でも、笑顔や優しい言葉をかける、といった行為で、
施しが出来るのです。
蒔いた種は必ず生えます。
自らが蒔いた種(行為)の結果は、すべて自分に返ってきます。
善いタネを蒔けば、必ずその人自身が善い結果に恵まれます。
殺伐とした現代社会において、布施の精神を大切にしていきたいものです☆
(*^-^)
■┓徒然なる ●┓
┗● ひとり言┗■
今日の富山は、すご~くいい天気でした!!
晴れって、気持ちがいいです☆
ただ、新型インフルエンザのことで、外出時は、いろいろ気を張らないといけません。
手洗い、うがいの励行、前にもまして意識させられます。
これを機会に、しっかり習慣化させたいです。
今朝の読売新聞の「編集手帳」 に、インフルエンザのことにふれつつ、
面白いことが書いてありました。
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作家のオスカー・ワイルドは語っている。
〈ネクタイを上手に結ぶことは
人生の重要な第一歩である〉
と。
(中略)
心がけはネクタイの結び目に似ている。
だらしなく緩めてはいけないし、
息苦しくなるほどきつく締めすぎても体に良くない。
用心の紐(ひも)を上手に結ぶことは、長期戦の重要な第一歩だろう。
(2009年5月18日02時05分 読売新聞)
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ネクタイの結び目のごとく、用心のヒモを上手に結びたい。
(*^-^)
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ぴょんたの
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