「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声、
諸行無常の響(ひびき)あり……」
『平家物語』の冒頭、私も中学生の時に覚えました。
誰でも知っている有名なフレーズなのですが、意味はまったく知りませんでした。
祇園精舎とは、
祇樹給孤独園(ぎじゅぎっこどくおん)精舎の略称です。
精舎というのは、今日で言えばお寺のこと。
お釈迦さまの教えを聞くところです。
そこに「祇樹給孤独園」という名前がつけられています。
これには、一つのエピソードがあるので、何回かに分けて紹介しましょう。
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赤い夕日が、山の向こうに沈むころになると、
少女サーヤの胸には、寂しい思いが込み上げてくる。
友達は、皆、親が待つ家へ帰っていくが、
サーヤには笑顔で迎えてくれる両親がいない。
幼い時に死別したのであった。
孤児となったサーヤは、
給孤独長者
(ぎっこどくちょうじゃ:古代インド、コーサラ国の長者。
孤独な人々を哀れみ、よく衣食を給与したので「給孤独」と呼ばれた。
「スダッタ」ともいう)
の屋敷に引き取られて働いていた。
赤ん坊の世話と食器を洗うのが毎日の仕事であった。
サーヤは、温かく抱き締めてくれる母がもうこの世にいないと思うと、
切なくて涙があふれてくる。
遊んでいた友達が帰ってしまうと、道端に座り込んで、
いつしか大きな声で泣いてしまった。
まだ十歳の子供なのだ。
そこへ一人の僧侶が通りかかり、
「お嬢ちゃん、どうしたの。ほら、夕焼けが、あんなにきれいだよ」
と声をかけてくれた。
サーヤが泣きやむと、僧侶は、にっこり微笑んで泣いていた訳を尋ねた。
「お坊さん、ありがとう。亡くなったお父さん、お母さんのことを考えると、
また会いたいと思って涙が出てしまうの……」
「そうか、独りぼっちなのか。おまえには難しいかもしれないが、
お釈迦さまは、人間は皆、独りぼっちだと教えておられるんだよ」
「私だけではないんですか……。
じゃ、どうすれば、この寂しい心がなくなるんですか。
私も、お釈迦さまのお話が聞きたい……」
サーヤは、たたみかけるように質問した。
「誰でもお話を聞くことができるんだよ。いつでもおいで」
喜んだサーヤは、給孤独長者の許しを得て、
釈迦の説法を聞きに行くようになった。
ある日のこと。
夕食を終えた長者が、庭を散歩していると、
サーヤが大きな桶を持ってやってくる。
「何をするつもりだろう」
と見ていると、
「ほら、ご飯だよ。ゆっくりおあがり。ほらお茶だよ……」
と話しかけながら、桶の水を草にかけ始めたのである。
「はてな? ご飯? お茶? 何を言っているのだろう」
長者は、サーヤを呼んで訳を聞いた。
「はい、お茶碗を洗った水を、草や虫たちに施しておりました」
「そうだったのか。
だが〝施す〟などという難しい言葉を、誰に教わったのかね」
「はい、お釈迦さまです。
毎日、少しでも善いことをするように心掛けなさい、
悪いことをしてはいけませんよ、と教えていただきました。
善の中でも、一番大切なのは『布施』(ふせ)だそうです。
貧しい人や困っている人を助けるためにお金や物を施したり、
お釈迦さまの教えを多くの人に伝えるために努力したりすることをいいます。
私は、何も持っていませんから、ご飯粒のついたお茶碗をよく洗って、
せめてその水を草や虫たちにやろうと思ったのです」
「ふーん、サーヤは、そんなよいお話を聞いてきたのか。
よろしい。お釈迦さまのご説法がある日は、仕事をしなくてもいいから、
朝から行って、よく聞いてきなさい」
「本当ですか。うれしい! ありがとうございます」
(『思いやりのこころ』一万年堂出版)
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続きは、また次回で紹介します。
お楽しみに!
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┗● ひとり言┗■
富山に来てから、生活のリズムが良くなりました。
朝は6時前に起きて、体操、掃除、食事。
夜は12時前には休む。
時間を大切に使っていけるよう、日々の向上を心がけたいです。
と、自戒を込めて……。
がんばります!!
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ぴょんたの
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