さて、今朝の続きが気になる、というお返事が何名かの方からありましたので、
気になる続きを紹介しましょう。
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借金返したいから絵を描いてもらいたい、と正直に伝えたお爺さん、
さてさて、どうなるか…?
(つづき)
やがて奥から五岳さん、何か描いた絵を二枚持ってきて、無造作に渡してこう言った。
「爺さんや、これを売って借金払いなされ」
手にとって見ると二枚とも、猫のヒゲのようなものが、しゅうしゅうと三本かかれているだけ。
ただで描いて貰った手前、もう少し絵らしいものをとも言えず、爺さん甚だ不機嫌だ。
「はぁはぁ。おおきにありがとうございました」
お礼の言葉もそこそこに、持って行った芋が惜しくなり、そのまま家へ持ち帰った。
「婆さんや、こんなものしか描いてくれんかった」
二枚の絵を婆さんの前に突き出した。
「こりゃなんじゃおまえさん」
「なんか知らんが、これで借金返せとよ」
「おまえさん、ご院さんにどう言うて頼んだのかい」
「おまえの言ったとおりに言っただけさ」
「馬鹿じゃのう。なんで子々孫々まで、家の宝物にしますからと言わなんだのかい。
だからこんなものしか描いてくれなかったんだよ」
「だからオレは、あまりバカバカらしかったので芋をやらずに持ち帰って来たんや」
「そりゃ良かった。芋の方がなんぼ高う売れるか」
「じゃがなあ、折角描いてくれんたんじゃ。絵の好きなあの旦那の所へ行ってみようか」
「売れんで、もともと。気楽に行ってらっしゃい」
早速、爺さん村の絵の大好き旦那を訪ねて、おそるおそる尋ねた。
「旦那さまは絵がお好きなようですが、これ買っておくれんかなあ」
「どれどれ、どんな絵かな」
つくづく見ていた旦那が、やがて、
「こりゃ良い。実によくできている」
と唸っている。
「おまえさん、本当にこれ売るのかい。本気なら買おう。いくらじゃ」
いくらと聞かれて、爺さん大困り。
“こんなもの何になる”と言われたのなら“いくらでもよい”と言うのだが
“こりゃ良い”と言われてみると“いくらでもよい”とも言いかねる。
値段を聞かれては、さっぱり分らん。
とっさに爺さん、五本の指をバラバラに広げて前へ突き出し、言い切った。
「旦那さま、これだけです」
「そうか。一枚それだけか」
「はい。一枚これだけです」
「じゃ二枚とも買っておこう。すぐに金を持ってくるからな」
と言って奥へ入ってゆく。
胸ドキドキの爺さん、これだけがどれだけか、当時のことだから五厘やら五銭やら五十銭やら、さっぱり分らぬ。
いくらくれるかワクワクしながら待っている。
そこへニコニコ顔で旦那がやってくる。
(つづく)
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さてさて、いくらになったのやら…。
気になる続きは、また明日♪
(*^-^)
○~思い出日記~○
明日、明後日は広島に行きます。
広島で、初めて講座をさせていただいたのは7、8年前。
当時、市内での講座に参加された方と、今もお付き合いさせて頂いています。
いろいろな方と出会い、いろいろな方と話をさせていただいて、学ぶこといっぱいです。
これからも、勉強していきます☆
(*^-^)
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発行人:Hidekuni Moriyasu
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