自分の存在が 何なのかさえ 解らず震えている 15の夜
なんてちっぽけで なんて意味のない なんて無力な 15の夜
この詞は何かお分かりになりますか?
平成4年に亡くなり、今も人気があるロック歌手の尾崎豊(享年26)の『15の夜』という曲のフレーズです。
19日に行われた大学入試センター試験で、公民の現代社会の中で、その尾崎豊が引き合いに出題された。
本文を「葛藤から逃避することなく自己としっかり向き合ってみることが青年期の意義の一つである」との一文で締めくくり、青年に内なる葛藤を勧めているという。
尾崎豊の他の歌の歌詞をみてみよう。
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♪俺は真実へと歩いているかい
シェリー いつになれば 俺は這い上がれるだろう
シェリー どこに行けば 俺はたどりつけるだろう
(『シェリー』より)
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♪休むことも知らず 生きる答えは何故
ねえ教えて ささやかな人生の願いは 一つでも叶ったの
(『Mama,say good-bye』より)
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♪大切なもの どこかに忘れた気がする
どこへ行くの わからぬまま
(『誰かのクラクション』より)
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あるインタビューで尾崎豊は「クラクション」は「叫び」を表している、と語ったそうです。
自分の存在が何なのか……?生きる答えは……?どこへ行くの……?
「なぜ生きる」を死に物狂いで知りたがる、尾崎豊の魂の叫びが聞こえてきます。
○~思い出日記~○
平成6年、現役での大学受験に失敗し、私は福岡の大手予備校に入り、浪人生活をしていました。
平成7年、いよいよセンター試験というその直前、あの阪神大震災が起きたのでした。
神戸の街は壊滅状態となり、大阪の方も打撃を受けているとの情報。
大阪大学を第一志望としていた私は、受験先の悲劇に種々の不安が募りましたが、とにかくやるしかない、と思って勉強。
しかも3月には、地下鉄サリン事件が起きました。
世間が揺れ動く中での、大学入学、これが私の大学生活のスタートでありました。
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