ずっと欲しいルアーがある。
彼の名は『アマゾンペンシル』
彼を知ったきっかけは馴染みの船の船長。
当時、船長がPE3号のスピニングタックルでおもしろいラトル音がするルアーを投げていた。
それが彼だった。
ランカーがよく釣れると噂は聞いていたが、当時の自分はダウスイやダヴィンチの入手に夢中で、彼には興味を示さなかった。
昨年は東京湾奥一体に史上最強クラスと言えるドエライ量のコノシロ君達が湧いた。
ボートシーバス業界が尋常ではない熱さを見せ、各メーカーからコノシロパターンを称する沢山のルアーが生まれていった。
その中で、彼は数々の爆釣劇を演じたおかげで一躍有名なルアーとなってしまい、あっという間にこのルアーは釣具店の店頭から姿を消してしまった。
今やオークションサイトやフリマアプリでしかその姿を見ることができず、転売ヤー達の格好のエサとなっている。
まぁ別になくても困らない。
トップを攻めるなら他にも沢山のルアーがある。
ダウスイ・ダヴィンチ・ウェイキーブー・コノハ
これだけ揃ってる自分には必要ないもんね。
・・・でも、ちょっと興味あるな。だって凄く釣れるらしいから。
あのラトル音も気になるな。
う〜ん、欲しいな・・・
買おう!
そこで、自分は連日フリマアプリとにらめっこをした。
彼の定価は2000円ちょっと。
彼は初期型と後期型があり、後期型は初期型をソルトカラーにした復刻モデルである。
初期型の相場は2000〜3000円
後期型の相場は3500〜5000円
当初、初期型は結構ストックが出回っていて比較的容易に入手が可能だった。
しかし、自分が欲しかったのは後期型のコットンキャンディーカラー
キャンディーカラーは当初4000円くらいだったのだが、その後5000円近くになり、最近では出品すらされなくなってしまった。
失敗したのは、彼の『価値』を見誤ってしまったことだ。
その思考は彼の『定価』にある。
彼は価値と定価が釣り合っていない。
つまり、元々彼は定価が4000円でも5000円でも6000円でも、一定のユーザーには売れたのである。
仮に彼の定価が5000円だったら、某フリマアプリで6000円で売られていても、自分は買っていただろう。
カーペンターのルアーなんか躊躇なく諭吉で買ってましたからね。
しかし、2000円ちょっとが3倍程度の値段になるとどうだろう。
こんな高値で買うのは悔しい!
って思いませんか?
値段が下がるのを待とう!
そのうち増産されて値崩れするかもしれないし・・・
って思いますよね?
定価次第で何故かこんな気持ちになってしまう。
結局、自分は未だに彼を手に入れることはできていない。
それどころか、いよいよ彼は一部出品者の手により7000円の大台に突入しようとしているではないか。
転売はけしからん!と言いたいところだが、彼には高額でも売れる魅力がある。
元々その価値があった。
だから7000円でも買うべきだ!
買わない理由はやっぱり定価なんだろうな。
ここが有能・無能の分かれ目です(笑)
無能な自分はこう願います。
エバーグリーンさん、なんとか増産してください!
多少値上がりしても絶対買いますから!!
でも、エバーグリーンが強気に7000円にしたら自分は買うのかな?
やっぱり元値って怖いですね。
ルアーにせよ何にせよ、定価は慎重に設定すべきかと。
ところで、後日、馴染みの船に乗ったとき、船長のスピニングタックルがなくなっていた。
『あっ、アマゾンすか?こないだの夜便で高切れして、闇夜のどっかに飛んでっちゃいましたよ!アハハ(笑)』
オマケ