夕方、大きな荷物を抱えたおばあさんが、道端でゼーハー言って休んでたから、

「お荷物お持ちしますよ?」

とお声かけしたが、ほぼほぼ言い終わる前被せたかのように、

「結構です!」

と断られた出来事。
そうかー、こんなご時世家の近くまで知らない人に来られたら無用心だしなー、知らない人に親切にされたら何か裏があると思うかなー、なんて考えてたら思い出したこと。



当時、10才くらいの小学3年生だった私がハマってたこと、それはおばあさん狩りだった。


放課後、暇な時間に友達と、駅と逆方面に向かう荷物をいっぱい抱えたおばあさんに声をかけて荷物を運ぶお手伝いをするというもの。


おばあさんの家の前に着くと、ほぼ100%の確率で寄ってく?お茶でも飲んでく?と誘われる。


そうすると、自宅では毎日は食べられないお菓子やジュース、コーラにオレンジジュース、運がいいとケーキや高そうな巨峰とか沢山ご馳走になり、楽しい会話と共に、親切にしてあげた自分=偉いという充実した放課後を送っていた。



ふとそんなことを思い出した。
当時は、悪いことをしたつもりもなかったけど、なんとなく誉められたことをした訳でもないような気がして親には言えず、何回かしたのちにフェードアウトした気がする。


けど、今思うと、時間をもて余した独居老人が、暇潰しするのにはちょうどいい遊び相手だったんじゃないかな?とも思うし、あの関係性としては、WIN-WINだったんじゃないか、と思えてきた。

おじいさん狩りにしなかったのは、なんとなく大人以上の年齢の男の人はマズイ、という危機管理能力も持っていた(笑)



おばあさん
荷物を運んでもらえた後、数時間話し相手ができる。

私達
荷物を運んであげて誇らしげな気持ちになる、その上美味しいものを頂ける



ロケーションが田舎で昭和の話だから、今はこんなことできないかも知れないけど、もしも旦那が死んで独居老人になってしまったら、おばあさん狩り待ちのおばあさんになりたい(笑)



おばあさんになったら、コーラと三ツ矢サイダー、オレンジジュースに、美味しいクッキー、プリンやゼリーを用意して、辛そうに手押し車でも押そうかな、なんて思ってしまったー(笑)