鉄道、通信、航空など陸軍の近代化に大きな貢献をしてきた工兵。
その一方で野戦での作業は第二次世界大戦にいたっても手作業でほとんど機械化はされなかった日本の工兵。
ごく一部の限られた部隊にだけ優良な装備を配備できたところで「戦争」には勝てない。
ガンダムじゃないんだから。
陸軍が機械化されていなかったということを責めるのではなく、それは民間(国自体)が機械化されていなかったということ。
だから輜重もトラックじゃなくて馬車や駄載だし、工兵も機力じゃなくて、スコップで人力。
対戦車戦闘に至っては「肉薄攻撃」というありさま。
予算がない、物資がないという中で工兵は勇敢に戦ったことは事実。
そしてそれだけの国力の差がある国と戦争をして負けたのもまた事実。
予算もなければ組織もしっかりしてないのに「気合とやる気でなんとかしろ」というのは現代の日本にもしっかりと引き継がれている。
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