今日見た景色はどこを切り取っても本当に素敵だった

ヒッタクリの文字が一部消えてヒッタノになった看板にも、

太陽の光が反射して虹色に染まった標識にも、

人がいないひっそりとした公園にも、

ちゃんと意味はあって、

だからこそ、やっぱりそれは綺麗だった

 

きっと、髪をピンクに染めて道の端に腰掛けてたおばあさんにも

荷物をがらがらに乗せて運ぶおじいさんにも

虎の絵が大きく書かれた黒いパーカーを着たお兄さんにも

もう会わないんだろうけど、

そういうどうでもいいような小さいこともやっぱり素敵だった

 

きっと私たちはどこかですれ違っているはずなのに

何もなかったように通り過ぎる

その人を認識してはじめてその存在に意味を感じるし

出会って初めてわかることもいっぱいある

今日見た景色を見ることはもうできないから

今日見たものを壊れないようにちゃんと心に残しておきたいと、いつも思う

 

袖が振り合うも多生の縁、か