今日もロケ。晴れ女なので、本日も晴天なり。
実は、陰影が出すぎハレイションが起きるので困っています。


そして、本日は半夏生。


夏至を3つに分けた最後の3分の1、夏至から数えて11日目。雑節のひとつ。
太陽の黄経が 100 度になる日である本日から、七夕(7月7日)頃までの5日間を指す。
暦上では、夏はもう過ぎ行きかけているということ。



わたしは、夏が好き。いつよりも、なによりも。


海の傍らにてずっと育ったこともあり。泳ぐのが好きなこともあり。寒がりなこともあり。
ちりちりと、肌を刺す陽射し、潮のかおり。陽光。ひなびたにおい。
子供のころを過ごした京都の地蔵盆。暑い暑い西大路通りのかげろうの先に見る大文字焼き。


そして、夏に生まれたあのひと。


いろんなもの、すべてが大好きである。


他の季節が過ぎ行くことには、何の感慨も無いのだが。夏が過ぎ行くことだけは、胸を刺す。
あのひとも、通り過ぎて行くような気がして。全て、想い出すと甘苦く、一瞬息がとまる。


面白いなあ、とおもうのは。

半夏〔はんげ〕は、この季節に鞘をつける

貴重な「烏柄勺〔からすびしゃく〕」という薬草。

なのに。「半夏生」は半夏とは全く別の種類の植物。

薬草とは程遠く、毒草であること。


一説には。

花に近い葉の一部が、白粉を塗ったかのように真っ白く染まり、

真白い花よりも目立つため、「半化粧」と呼ばれたが。

いつしか、「半夏生」へと音便変化したと言われるけれど。


不思議で、美しいけれど毒々しく。棘よりも深く、からだを蝕む。


これからきっと。いつも、この季節が来るたびに。


想い出すのは、夏生まれの、あのひと。薬草だと思ったら、その毒に侵され瀕死になってしまったけれど。

毒を以って、毒を制す。決して、毒を盛ってはならないのである。


今年の夏は、暑いといいな。汗と共に、全てを流すほどに。